Distance makes the heart grow fonder

♯22 ページ23

その後散々弄られ何本飲み込まれてるか分からない指が、ずるりと抜け
「そろそろ良さそうかな」

濡れた瞳をぼんやり向けると改めて太輔に組み敷かれた
黒曜石の瞳が真上から見下ろし

「宏光が欲しい」

準備で容赦なく泣かされたが、それでも優しかった
沢山キスをしてくれて、甘い言葉をくれて、怖がらないようにしてくれて…
彼のが自分の欲を抑えて不慣れな身体を慣らしてくれてたのだから大変だっただろう

こんな人はいない
間違えても、一晩だけでもいいから太輔が欲しい
「俺も…貴方が欲しい…」
「…いい子」

にっこりと微笑んだ彼が近づき深く唇を塞がれた
糸を引いて唇を離すと膝を大きく割られ、腰を支えるように枕が入れられた

「僕の目を見て、息を深くしてね」
「うん」

俺の頭の近くに片肘を付き、とろとろに溶かされた蕾に灼けるような熱をあてがわれて、ぐうっと圧力がかかり、小さな口が開かされていく

(あっ…どうしよう…入ってきてくれない)

しっかり準備はしてもらったけど緊張もあるのか、いっぱいに広げられてる感じはするのにまだ全然入ってこないから不安になる

見つめあってる表情でわかったのか
「大丈夫だよ ちゃんと出来てるからもっと深呼吸してみて…」

僅かに頷き、大きく吸って吐く
そのタイミングで一際大きい圧迫を感じた直後、ずちゅと濡れた音と共にたっぷりとした先端を飲み込まされ、背中がしなる
「まだだよ」

少し辛そうな声に再び僅かに頷き、再度深呼吸をする
吐くタイミングに合わせて、ゆっくりと熱塊が推し入ってくる

指とは比べ物にならないずっしりとした熱を懸命に呼吸を合わせて受け入れた

滴るほどボディーローションを使われたおかげか、一番太い部分を飲み込めば後は滑らかに侵入され、中を圧し広げながら強く擦り上げられてゆく感覚は独特で、言葉にできない

太輔が全て俺の中に収めると髪を撫で
「つらくはない？」
優しく問われ胸がいっぱいに
「うん…凄く嬉しい…」
「あぁもう宏光は ゆっくりしてあげたいのに自制出来なくなるだろ」

太輔に抱きしめられ耳元でほんとに困っている声色に嬉しくなる
「好きにしてくださいって言ったよ…？」

黒曜石の瞳が笑顔に溶ける…
「愛してる宏光、これからは俺のものだ」
「…はい」

きっと明日にはさめる夢だけど、それでも太輔の言葉は俺の心を支配し続ける

甘い言葉は一生ののろい
俺はそれを甘受する

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