愛されキャラの天使ちゃん３ (ページ13)

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守り抜く覚悟ページ13

隆弘サイド

楽屋に戻った時、

作業をしているもえの幼なじみに会った。

「おつかれー」

翔「お疲れ様でs…って西島さん…」

俺の顔を見て一瞬驚いた顔をしたが、俺に背を向けたまま作業を続けた。

ここの所、もえと幼なじみが話している所を見なくなった。

最初は喧嘩でもしたのか、と思ったが、

あの夜の前までもえが俺との距離を取ろうとしていたことに俺は気づいていた。

きっとこいつに気を使っていたんだろうってすぐにわかった。

それに普通に嫉妬したけど、

それ以上に腹が立ったのは、

そこまでもえに想われているのにもえを避けていたことだった。

もえは優しいから。誰にでも愛を注いでくれる。

でも俺はもえの一番ではない。

もえの一番になりたい。

俺はそれだけが欲しくて…

欲しくて欲しくて仕方ないのに。

「もえと喧嘩したの？」

俺は興味がない様なふりをして聞いてみた。

翔「…西島さんに言う必要ないです。」

俺に背を向けたまま言う。

「…。

…中途半端な気持ちで付き合ってんな。」

俺がそう呟いた瞬間、

翔が俺の胸ぐらを掴んできた。

翔「俺は……ｯ！

半端な気持ちなんかじゃないｯ！本気でもえのこと…！」

「じゃあなんで…！」

翔「もえの事本気で想ってるからだよｯ！！！」

翔の手に力がこもる。

今にも泣きそうな顔をして。

翔「本気で好きだから…ｯ！傷つけたくないんだッ！

俺が近づいたらまたもえが怖がるかもしれない…。

だから……ｯ！！」

「……結局怖いだけだろ。」

俺は胸ぐらを掴んでいる翔の手を掴む。

「お前はただ…、もえに嫌われるのが怖いだけだ。

だから避けるんだろ？

…。

お前がな…、そんな事でウジウジしてる間に…

もえは…！！一人でいろんな事抱え込んでんだよッ！

一人でボロボロになってるんだよ！！

なんで支えてやらないんだよ！！

嫉妬してる余裕あんならあいつの事もっとちゃんと見ろ！！！」

俺はいつの間にか掴んでいた翔の胸ぐらを離した。

「…。俺は、

どんな事があってもあいつの事絶対守る。」

翔は興奮した俺にただ唖然としていた。