戻れる ページ13
「私ね…デビュー当時に戻れるかなって思ったの。」
ﾅｺ「え…？」
「あの透明感あふれる声で歌って、一緒に歌ってる男の声を侵すこともなければ、自分の声でさえも誰にも染まらないの。」
KI「でもデビュー当時は関係なくない？」
「関係あるよ…
スカウトされたときの言葉通りに生きてみたい。だって…ナコはそうでしょ？」
ﾅｺ「へ？」
「表情がコロコロ変わるから面白いって…必死な顔してたくせに、今は間抜け。
私は…釜山でスカウトされたのが毎日を楽しんで生きてる、必死で生きてる人間だからって理由。
あのころ…高校1年生の私は、毎日が楽しかったの。
芸能人なんかに夢中になる友達もいたけど…芸能人はどうでもよくて、ソンヒオンニを美人だと思ったり、時代劇のアクションシーンに夢中になった。
女友達とつるむより、男友達と釣りに言ったりバッティングセンターに行ったほうが楽しいと思った。そんな私が…メイクで変わってく。
別人になれる…演技では全くと言っていいほど、違う人になれる。
そのころの仕事への気持ちを思い出したの…。」
真面目な話をした…やらかしたかな…そう思うとナコは笑顔で
ﾅｺ「オンニ、お酒飲んできました？
それとも…ギョンピョオッパかスヒョクオッパが失礼なこと言って、まだそのイライラおさまらない？」
「待って！
私が真面目な話すればこうなの？」
ﾅｺ「だって…仕事以外で真面目なんだもん。」
そう言って笑い飛ばしてくれるナコに感謝する。だけど…
KI「でも…年下は過去のこと知ってるの？」
「カンイン、過去のこと言われたら都合悪いのはお互い様でしょ？」
SD「Aヌナ、カンイン…お互い過去のことは掘り下げないで今だけ見ましょう！」
シンドンのフォローに救われる。
SK「でも気になりますね…」
ﾅｺ「ソンギュオッパが私に過去投げ飛ばされた理由、話す？」
SK「すいません…」
なんかゆるく仕事は終わる。でもこの後も私はカンインとともにドラマ撮影だった…。
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作者名：いっちー | 作成日時：2014年1月3日 12時
