魅惑的で不思議 【名前変換オリジナル】

#２２ ページ22

遥馬side

集合場所で、ナンパされているAを見つけた。すぐに助けようと足を運ぶと、一足先に結人が着いていて。

俺は邪魔物か。

なんとなくもや〜っとして、しかもAもどぎまぎしていて、見ていられなくなった。

すぐに目線を反らすと、ふらりと別の道へ回る。そしたら道に迷ってしまった。


「おせーよ、遥馬！何してたんだか」


『ホントだよー、結構待ったんだよ？』


「……ごめん、ちょっと迷った」


嘘。見てられなかっただけ。

それからも、結人はAにべったり。確かに今日告白するとは予め聞かされていたが、無性に落ち着かない。

渚沙と結人がたこ焼きを買いに行ったところで、ようやくAと二人になれた。

お互いに黙っていても気まずくないこの関係が俺は気に入っている。


「……」


『っ……』


不意に横に目線を送ると、ぱちん、と目が会った。

どうやらこっちを見ていたらしく、若干顔を染めながらAは目線を外した。

こっちの気持ちを上手く操っているのでは？と疑ってしまうくらいAは思わせ振りな行動を取って、淡い期待を抱かせてくる。

ふと向かい側に並ぶ出店に、"いちご飴"の文字を見つけた。

＿ちょっとくらい、抜け出しちゃおうか。


「いちご飴食べる？」


『はい？』

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