泣き虫な君へ�ァ弗薦犬�ょもほく） ページ23
「いらっ…しゃ、い、ませ…。お好き、な、席に…どうぞ…」
口の中が急にカラカラに乾いて、うまく喋れなくなった。
大我は俺を見ることはなく、店に入ると窓際の1番海が綺麗に見える席に座った。
俺はお冷やとおしぼりを持って大我にメニューを聞きに行かなければならないのに…手が震えてどうしようもない。
「北斗…大丈夫か？」
高地が心配そうに俺を見ている。
高地に迷惑はかけれない。
大丈夫、大我は偶然にこの店に来ただけ。
だって一年間何の音沙汰も無かったんだ。
大我の家なら俺を見つけようとすれば多分すぐに見つけられる力がある。
だけど…それはなかった。
俺の気持ちのどこかで、もしかしたら大我が迎えに来てくれるかもしれないという微かな期待があった。
自分から離れたくせにね…。
でもその慢心した気持ちはすぐに打ち砕かれ…一年が経った。
俺は一年間、大我とは一度も会ってない。
落ち着け…大丈夫だ。
もう、大我とは赤の他人。
俺は一つ深呼吸して大我の席にお冷やとおしぼりを持って行った。
「ご注文は、いかがしましょうか？」
「ルビーマウンテン」
「はい…かしこまりました」
大我はコーヒーを注文し、そのまま海をじっと見ていた。
店にコーヒーのいい匂いが充満する。
高地が丁寧に入れてくれたコーヒーを俺はこぼさないように大我の前に運ぶ。
手が微かに震えるのは許してほしい。
「おまたせしました。ルビーマウンテンです」
テーブルの上にコーヒーを置き、その場から立ち去ろうとした瞬間、手首を掴まれた。
「…！」
大我は俺の手を掴んだままコーヒーを一口。
「あぁ…美味しいね」
俺は大我に掴まれた手を剥がそうと力を入れるが…大我の力が思いの外強くて簡単には外れなかった。
「北斗…俺を忘れられた？」
お店に来て初めて大我が俺を見た。
大我の瞳は強い光を湛えていて…俺を見つめてくる大我から目を逸らすことが出来なかった。
「…忘れたよ…」
嘘だ…。
「本当に？」
「…本当に…」
忘れられる訳がない…。
「なら、なんでそんな風に泣いてるの？」
俺は、自分でも気がつかないうちに涙が溢れていた。
「これは…ちがうから…。もう手を離して…」
「俺は、忘れられなかったよ」
大我はそう言って俺を抱きしめてきた。
「大我…」
一年ぶりの大我の温もり…思わず縋り付きそうになって…思い出した。
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おゆまる(プロフ) - モモさん» 読んで頂いてありがとうございます(*^^*)じゅったんがずっと襲いたい気持ちを抑えていたのに…ほくちゃんたら！もう！(o^^o)ってお話が書きたくなりまして…またこれからも読んでいただければ幸いです。 (2020年10月11日 21時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - じゅりほくありがとうございます！誘惑するほくがかわいいし、ライオンみたいな顔になるじゅりがセクシーで良かったです！ (2020年10月10日 13時) (レス) id: 669285bc42 (このIDを非表示/違反報告)
はなはな(プロフ) - おゆまるさん» わかりました！ありがとうございます！ (2020年10月10日 8時) (レス) id: c5e4af03bc (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - はなはなさん» 初めまして！読んで頂いてありがとうございます(*^^*)フォロリク条件はDMでは受付けてないのです…ごめんなさい！ 自己紹介欄か位置情報欄に記載でお願い致しますm(_ _)m (2020年10月10日 6時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
はなはな(プロフ) - 初めまして！いつもおゆまるさんの作品を読ませていただいてます！Twitterのことなのですが、フォロリクの条件は自己紹介欄に記載でないといけないのでしょうか、、？もし、DM等でもいいのでしたら、そうしたいなと思いまして、、無理は言わないです！ (2020年10月9日 21時) (レス) id: c5e4af03bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年6月20日 23時
