すれ違い21 樹/ジェシーside ページ35
樹side
きょもが珍しくギリギリな時間に入ってきた。
「きょも、珍しいね…俺より遅い。笑」
「たまには…ね」
あれ、きょもの雰囲気が丸くなってる。
昨日は触ったら切れそうなくらい鋭い剃刀みたいな感じがしたのに…?
あ、もしかして…やっと『仲良し』さんになったのかね?笑
ジェシーと目があって、アイコンタクト。
案の定、ジェシーもきょもの雰囲気でなんとなく気が付いたみたい。
まあ、ね。
2人がお互いに両思いだって、知らないのは当事者くらいだけで、俺らメンバーは、なんとなーくは分かってましたから。
ほら、慎太郎や高地もなんも言わないけど優しい目で見守ってるし。
大誤算は、俺とジェシーが割りに合わない無意味な恋敵役をやる羽目になったくらいで。
俺は北斗があまり近づいてくれなくなって、寂しかったこと寂しかったこと…。
とりあえず、今日は昨日のみたいな微妙な空気が漂う、ピリピリした打ち合わせにはならないだろうなとは感じた。
ジェシーside
きょもが部屋の隅にいる俺のそばにきて、
「ジェシー…昨日、ごめん、その…嫉妬しちゃって…」
きょもってホントそう言うところ素直だよね。
「なんのこと?俺、きょもに謝ってもらうようなことないよ?」
笑いながら、とぼけてそう言った。
「ありがとう、ジェシー」
俺はきょもに、
「ほくちゃん、きょもが思ってる以上に鈍感だから…気をつけてな〜」
とアドバイス。
「うん、ありがとう」
きょもが照れながらうなずいた。
パタン
そうこうしてたら北斗が部屋に入ってきた。
なんかおぼつかない足取りでふらついてる?
しかもいつにも増して、ポワポワ北斗じゃん。
きょも…そんな天使みたいな可愛い顔してるけど、昨日、やることはしっかりやったのね…。
「北斗…遅いね、珍しい」
「あ、うん…」
高地が北斗に声をかけてるけど、北斗は何か気になるみたいで、部屋の中でキョロキョロしてる。
ふーん。きょものこと探してるんだ。
きょもと目が会ったみたいで、北斗、メチャ可愛い顔して笑ったよ。
ホントに『仲良し』さんになったんだね。
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作者名:おゆまる | 作成日時:2020年5月4日 16時