この幸せを守るために ページ32
父さんと北斗がお互いに頭を下げてる様子を見た母さんが、笑いながら場の空気を和ませるかのように、
「さあ、みんなでケーキを食べましょう！」
なんて突然言い出した。
父さんと北斗は互いに照れながらも笑顔になり、それからはみんなでケーキを食べながら和やかな時間を過ごした。
もう少しゆっくりしたかったけど、明日からは北斗も俺も仕事の予定が詰まっているから早めに帰ることにした。
「じゃあ帰るね、また来るわ」
「大我…北斗くんを大事にな、守れよ？」
「ん…父さん、ありがとう。守るよ」
α同士、父さんとはそれだけで通じるものがある。
俺たちを見送る父さんと母さんに2人で挨拶をして実家を後にした。
北斗とゆっくり歩く。
「京本…俺、大丈夫だったかな？」
「大丈夫だよ。って言うか大歓迎でしょ！」
「そっか…それなら…良かった…やっぱり不安だったからさ…」
「京本家がαダブルの家だから？」
「ん…それもある…」
「それ以外の不安は？」
「…やっぱり…世間体…かな。俺たち芸能人だし、αとΩだけど男同士だし…ホントにいいのかなって…」
北斗は眉を下げてポツンと呟いた。
「大丈夫だよ…北斗。一人じゃないから。いつも俺も一緒だから。俺たちだけで難しい事なら両親に、みんなに、周りの人にも助けてもらいながら一緒に乗り越えて行こう北斗…。だからさ、一人で悩まずに一人で結論出さないでね？」
「うん…分かった…」
北斗と手をそっと繋ぐ。
「まだ…昼間だよ…？」
「大丈夫…裏道だから誰も見てないなよ」
なんだかんだで北斗は手を振り解く事はしない。
「京本さ、ありがとうね…自分の両親、京本の御両親に挨拶出来て良かった…」
「うん、俺も」
北斗の方を見れば、北斗も俺を見つめていた。
あぁ、なんて幸せなんだ。
お互いの両親にも認めてもらい、不安な事は一緒に乗り越えて行こうと誓い合える人が、愛すべき人が隣にいる。
「ねぇ京本、今夜は何食べたい？」
「そうだね、北斗特製のチキンカレーとか？」
「分かった！じゃあ、俺カレー作るね」
「ヤッター！俺、北斗のカレー大好きなんだ〜！」
ふふふって、北斗が笑いながらカレーを作ると言ってくれてる。
愛する人の可愛らしい笑顔。
こんなささやかな幸せが、俺の一番の幸せ。
俺は北斗のこの笑顔をずっと守っていけるように、本当の意味で『強くなろう』と、改めて自分に誓いを立てたのだった。
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おゆまる(プロフ) - maru05032さん» 早々に読んでいただき、またコメントもありがとうございます、嬉しいです😊5ではいよいよ2人が本当の意味で結ばれる予定です💕また5でもよろしくお願いします🙇♀️ (2021年12月30日 21時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
maru05032(プロフ) - 更新待ってましたー！！！次の5で終わっちゃう予定なんですね、、本当に好きなお話なので寂しいですが、5も楽しみにしています(^ ^) (2021年12月30日 13時) (レス) @page50 id: 5ecd009b2a (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - まりもさん» いつもコメントありがとうございます😊嬉しいです！更新お待たせしちゃいました💦 (2021年12月12日 8時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - おゆまるさん 更新ありがとうございます😭 (2021年12月11日 23時) (レス) id: 658fdbcf2b (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - まりもさん» またまた更新して直ぐにコメントありがとうございます😊 沢山泣いたhkちゃんですが、きっともっと幸せになるのでまだあと少しお付き合いくださいませ🙇♀️ (2021年10月27日 6時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年11月24日 21時
