5月4日 ページ10
5月4日。今日も今日とてあたしたちは部活である。そろそろ少し暑くなってきて3月辺りの気温が恋しくなってくる頃である。そして今日は一段と夏日和だ。
『あっつ。ほんとに5月かよ…』
相田「Aちゃん、ちょっと長めの休憩とるから、先にドリンク作ってきてくれない？」
5月なのに急に暑くなったことを少しうっとおしく思っていると、リコ先輩にそう言われた。了解でーす！と伝え、部員全員分のドリンクを運ぶ。
『毎回思うけど冷水機までが遠いんだよ…』
ーー
ドリンク作りに冷水機でいそいそしているとプルプルっと携帯が揺れた。多分あの子だろうな。ワックワクしてそうだし、…ちょっと意地悪してやろ。
『もしもs《Aちゃん今日は何の日でしょー！！》…え？』
一言も喋らすつもりは無いのか、言葉をかぶせてそう言ってきたのは帝光時代共にテツ達を支えた桃井さつきだ。見えてなくても目をキラキラさせてると想像できるほどの弾んだ声で質問をしてくるさつき。
《えっって嘘でしょAちゃん忘れてたの？！》
『い、いや？忘れてねーし？大丈夫大丈夫。あれでしょ？さつきと大輝が付き合って２年目記念日でしょ？』
《ちっがーう！！私はテツくん一筋だもん！大ちゃんが彼氏とか絶対無理だから！！！》
大輝…お前全否定されてるぞ。そこまで否定しちゃうと大輝が可愛そうになってくる…。
《もう！大ちゃんも忘れてるし！私もう知らないもん！》
『あ、あー！ちょっ、m((ﾌﾞﾁｯ』
プープーっと電話の切れた音が静かな言葉に響く。ちょっと意地悪するつもりだったんだけどなぁ。…帰りに行くか。さっきの家。
ーー
-桃井side-
『はぁ。』
思わずため息が零れる帰り道。今日に限って大ちゃんはサボってて隣にいないし、Aちゃんは忘れてたみたいだし。
『私誕生日なのにな…』
ぽつりと呟いたその言葉は誰にも届かないまま空へ消えた。もうすぐ家に着く。もうお母さん達に沢山祝ってもらおう。
ふと、私の家の前に2人の人影が見えた。じっとそこを見つめると見覚えのあるオレンジ髪と水色の髪が。
A「お、おかえりー」
黒子「おかえりさない。桃井さん。」
『Aちゃん？！それに、テツくんまで！家に何か用？』
そう。Aちゃんとテツ君だ。この2人のペアはいつも見てたけど、急に私の家の前で待ってるなんて…何かあったのかな。そう思っていると2人がニコッと笑ってガーベラを1本差し出してこう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 279人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
優雨-ゆうあめ-(プロフ) - 腐腐腐さん» 腐腐腐さん！運命感じていただきありがとうございます！！(？)笑これからも頑張ります！！！ (2022年5月4日 18時) (
レス) id: 12d19b95d0 (このIDを非表示/違反報告)
腐腐腐 - めっさ好きです！この作品に運命(？)を感じました笑続き楽しみに待ってます！ (2022年5月4日 18時) (レス) @page7 id: c7cac8184e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：優雨-ゆうあめ- | 作成日時：2022年5月1日 14時
