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273 ( side Ito. ) ページ46

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もうロビーで待ってよう。

そう言ったのは宇野ちゃんだった、
Aが私たちから、" 笑顔 "のまま
病院に行った時、拭えなかったAからの不安。


きっと、無理して笑顔のまま帰ってくるんだろうなとか、
大丈夫じゃないのに、また魔法の言葉使うんだろうな、とか、
そんなことを考えながら、
2日目を終えた私たちは、部屋に戻ってきた。


明日が最終日、
必ず部屋で、と言われたけど
やっぱり宇野ちゃんも気にしてて、
きっとちゃんとスタッフの言葉を守ってる男子メンバーには申し訳ないけど、
宇野ちゃんの一言に私ものってしまった。


怒られるのは百も承知、
だけど、


それ以上に大切なものがあるから、






「ちあちゃん、実彩子ちゃん、!」




案の定、Aは私たちを見た瞬間に
笑顔を作った。


足の具合はあの感じだと大丈夫そう、

だけど、その笑顔を作った理由は、
なんなんだろう。


拭えなかった不安は、まだ心の中にあるんでしょ?





宇「あ、戻ってきた、A。」

「待っててくれたの?」

千「部屋で待ってようって言ったんだけど、宇野ちゃんが待ってたいって言うからさ、」

宇「千晃だって、心配で部屋でウロウロしてたでしょ?」

千「それは、そうだけど…!」



マネージャーのなかちゃんが、
口を紡いだ、


なかちゃんは知ってるんだね、
Aの中の不安。



千「今はその話はいいよ、足の怪我のことじゃなくて、Aの不安なこと聞かせて。」




驚いた顔をしていた、
すると、ほろほろと、Aの中の何かが外れたかのように
囲っていた、その強がりが剥がれていく。


作っていた笑顔がなくなった時、




「…、あし、一昨年のことで、庇ってるらしくて、それが無意識で、意識的に治さないと、…ダンスが、できなくなるかもしれないって、」



Aの中の大きな不安が、こぼれ落ちた。






「私の中で、ダンスを失ったら、何もなくなるんだ、って思うと、怖くてさぁ、…そんなことないよって言ってくれるんだけど、」


崩れた強がりは、もう私たちの前では、なくなっていて、



「 そんなことない、って思わない人もいるじゃん、」




大丈夫、と常に自分にも周りにも暗示をかけていた
ファンと周りが作った
空想の強い女の子は、そこにはいなかった。





宇「そんなことない。」




だから、無くしたものは、
私たちが補えばいいんでしょう?


Aは、一人じゃない、
あなたのためなら。




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ゆう - 読んでてメンバーがこんな事言いそうとか共感して時間忘れて読んじゃいました! これからも頑張って下さい! (2020年1月19日 22時) (レス) id: 740b20218b (このIDを非表示/違反報告)
ささみ - 更新お待ちしておりましたよ!気軽に描いてくださいね (2019年6月2日 22時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ななさん» ありがとうございます(*´∀`)今後もよろしくお願いします! (2019年5月8日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - EYさん» いつもありがとうございます(`▽´)これからもよろしくお願いしますっ* (2019年5月8日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - まやさん» コメントありがとうございます(*´∀`)更新ゆっくりで申し訳ないです、これからもよろしくお願いします! (2019年5月8日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rio | 作成日時:2019年2月18日 19時

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