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198 ( side Sueyoshi. ) ページ20

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はぁ、とため息をつく。


ふとした言葉で珍しく宇野と真司郎がぶつかった。


きっと他のメンバーも気づいてただろう、
Aと真司郎の雰囲気の悪さに。

他の人から見たら、多分気づかれない程度なんだろうけど、
10年以上も寄り添っていたメンバーだからこそわかる雰囲気、


それに耐えきれなかったのが
宇野だった。



Aと、一番長く溝を埋められなかったのが宇野だから。
きっとなんとかしてあげたかったのは、宇野の性格上のこと。


控え室にいた西島も、
宇野と真司郎の雰囲気の悪さに気付いて、
なんとか止めたけど、事態は最悪で。



宇野は千秋と、後から控え室に来たAに連れられて女子の楽屋に戻っていった。




直也くんと日高のいない楽屋。
西島は、なにも言わなくなってしまった真司郎の隣に座ってる。





明日はツアーオーラス、
まさか10周年のツアーのオーラスに前日にこんなことになるなんて、誰も思ってなかったんだろうけど、


珍しく、事態は最悪だ。




shuuty直也くん、緊急事態。控え室に戻ってきて。


Aに言われた通り、
連絡をすれば、時間もそこそこに焦ったように戻ってくる直也くんと、日高の二人。




浦「どうした、…みんなは？」

秀「女子は楽屋戻った。ちょっといい？」




日高も、と控え室から出れば、
なんとなく察しのいい日高は、顔をしかめていた。



秀「宇野と、真司郎がぶつかった。…宇野が、昨日のこと、真司郎に言っちゃってさ。」

浦「昨日のことって、Aとのこと？」

秀「うん、でも見る限り、俺らも気付いてただろ。宇野はAの事考えてやった事だろうけど、まだまとまってない真司郎には耐えきれんかったんだと思う。」

日「Aは？大丈夫なわけ？」

秀「ん。あいつは大丈夫そう。直也くんに連絡してって言ったのもAやったし。」

浦「…そっか、…昨日解散させたのまずったなぁ、話させておけばよかったか、」


ぐしゃぐしゃと髪を乱す直也くんと、
なんとも言えない表情をしてる日高。

二人ともわかってるはずだ、

誰かが悪いなんて思ってない事。


だからこそ、今の事態は、なんとかしないといけない。




秀「どうする、直也くん、…明日はツアーオーラスだよ、」





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