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次の日、相変わらずフロアは人で溢れてて、
そんな中、私は店のドアを開ける人を流れるように見ていた。
日「明日あたり取り行くからよろしくー、」
そう言ったものの、日高くんがくる様子がない。
パスポートを忘れるなんて、そんな大切なものを忘れるなんて本当に、と思っていたけど、
取りに来るならとりあえず預かっておくか、とロッカーに閉まったままで、
時間は刻一刻と過ぎていく。
( もうそろそろ時間が、)
時間が終わりに近づいてくるとフロアも盛り上がってくるのはいつものこと。
まぁ仕事でも長引いてるのかな、なんて思って
カウンターにあるグラスを片付け始めた。
* * *
『お疲れ様ですー、』
「お疲れ様ー」
結局日高くんは店が空いてる時間に来なかった。
ふと携帯を見ても連絡は入ってなくて、
ああいう仕事上だから、急に外せない仕事でも入ったと言われれば仕方ないことだし、
特に気にもとめてなかった、この時は。
閉まっておいたパスポートは、カバンの中に。
急に行けるようになった、なんて言われてカードケース店だなんて事になったら面倒だし、
一旦うちに持ち帰ってまた仕事の時に持って来ればいいやと着替えて自宅へ帰る、
連絡が来たのは、そんな約束をされた次の日の朝、
skyhi.昨日行けなくてごめん
skyhi.あれ、うち持ってきて。
はぁ?
全然意味がわからない。
持ってきて、なんて言われて、はいそうですかいきます。なんていうと思ったのか、
昼過ぎに起きた頭は未だについていかない。
とりあえず事情でも聞こう、
そう思って電話をかければ、いつもと違う声に喉奥が鳴る。
「どうしたのその声、」
日『…風邪引いた。』
「は、…あーそれだから来れなかったの」
日『しんどいしぬかもしれない、』
「え、そんなに?ちょっと待って、なに、家は?」
日『おくるから来て、』
「わかったから、すぐいくよ。」
日『んー、』
いつもは考えられない弱い声に、ベッドから飛び起きて身支度をしてると、ふと我に帰る
「…なんで私が?」
そう思ったけど、行くと言ってしまった手前
やっぱり行きません、なんて言えなくて
一つため息をついてから預かっていたカードケースとともに部屋を出た。
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rio(プロフ) - ひーさん» コメントありがとうございます(*`∀´*)だいぶ進んできました〜!これからも楽しみにしていただけると嬉しいです!よろしくお願いします! (2019年1月3日 1時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - きましたね〜楽しみです! (2019年1月3日 1時) (レス) id: 3bb3b1d8ec (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ひーさん» コメントありがとうございます!ありがとうございます〜!まだまだお話は続きますので、これからもよろしくお願いします(*`∀´*) (2018年12月15日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます!遅くなってしまってすみません(´._.`)他メンはまだ出るつもりですが、後輩くんはこちらのお話には出てくる予定は今のところはありません、ですが別のお話には出てきてますのでよかったら見てくださいね* (2018年12月15日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - 黄色さんのキュンキュン大好きです!待ってます! (2018年12月11日 0時) (レス) id: 3bb3b1d8ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2018年9月7日 20時