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「じゃあ仕方が無いか」

不機嫌と怒りの色が織り混ざった筈の太宰さんの声が、突然、何時もの冗談めいたことを言う声色に変わっている。私はは肩から大きな荷物を降ろした心持ちすらあって、安堵の気持ちと共に顔を上げた。太宰さんは穏やかな笑みを浮かべていた。浮かべていたけれど、

「ひ、」




―――彼は、私の腕を強く引っ張った。
それと同時に、じわじわと汚泥の湧き上がって蝕むが如く、

痛みが体を襲った。

「い、たい…!だざいさん、」

「…」

彼は何も言葉を発しなかった。沈黙を保たまま、私の新しく包帯を巻いて貰った方の、肌が未だ露出している手首の所を柔く握り、体を彼の方に寄せる。
決して強引な仕草では無かった。彼の手付きは私を優しく誘導しているように思えた。しかし、其れとは逆に、疼くような痛みは増すばかり。頭は、彼の行動と、今自分の身に起こっている出来事の矛盾を、上手く処理できないでいた。

「…痛いかい?」

「いたい、です、…もういい加減、て、
離してもらえますか」

「そうかい。ふふ、其んなに顔をゆがめて」

そう言って、彼はもう一方の手で、私の頬に手を添えた。

八→←六



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設定タグ:ヤンデレ , 太宰治 , 文スト   
作品ジャンル:アニメ
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蓮ノ花 - 江羅古九さん、感想ありがとうございます!^_^はい、絵は自分で描きました!女の子の描き方ーみたいな本読みまくって描いた成果が出てたら良いんですけど笑笑 (2019年5月4日 21時) (レス) id: d96b011022 (このIDを非表示/違反報告)
江羅古九 - 文章の感じもそうですけど、絵が凄く上手いですね!!ご自分で書かれているんですか!? (2019年5月4日 21時) (レス) id: 651ad92b57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蓮ノ花 | 作成日時:2019年4月14日 2時

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