第九話 初鍛刀と初めまして ページ10
どこか呆然とした表情で、上巳は呟いた。
「……うっわー……うわー……。本当に、一瞬で治った……」
「……確かに、身体も問題無く動くな」
山姥切国広は、驚いた顔をして利き手を軽く握りしめた。
「はい！ 次は仲間を増やす為に鍛刀です！！ 隣の鍛刀部屋へ移りましょう！！」
「えっ、嘘まだあるの！？ 正直山姥切国広様の大怪我でお腹いっぱいなんだけど」
上巳は、少しげんなりした。
「……我慢して下さい。チュートリアルはまだまだありますので」
こんのすけの言葉に小さくため息を吐くと、上巳は渋々頷いた。
「……了解。鍛刀部屋だね」
ーーーー
ーーー
鍛刀部屋には炉に、フネと呼ばれる焼き入れ用の水槽他、先程の妖精とは違う姿の妖精がいた。
「あっ、ここにも妖精さんが！！ 刀鍛冶っぽい！！ ……ん？ あ、私は入って大丈夫なのかな？」
「上巳様！ 貴方は審神者ですから！ ちゃっちゃと終わらせますよ！！」
こんのすけは、ようやくこの審神者の扱い方をわかってきたようだった。
「お、おぅ……。じゃあ、えっとお邪魔します」
軽く頭を下げると、上巳は一歩を踏み入れた。
「鍛刀は、各資材と依頼札を消費し、時間が経過することが出来ます。今回は資源最低値の50ずつでいきましょう」
「なるほど。で、妖精さんが審神者の代理で刀をかんかん打って下さると。うまく出来ているなぁ……。あ、じゃあ、50ずつでお願いします」
妖精さんにお願いすると、妖精さんはこくりと頷き資源を投入し動き始めた。鍛刀時間は20:00と表示された。
「今回は時間短縮を兼ねて、手伝い札を使ってみましょう！」
「あっ、手入れでも鍛刀でもそれは使えるんだ。……了解」
再び霊力を込める。すると、光の奔流が上巳を襲った。思わず目を閉じる。暫くして目を開くと、桜と共に一人の少年が現れた。
少年は、視界に上巳の姿を入れると口を開いた。
「僕は小夜左文字。あなたは……誰かに復讐を望むのか……？」
蒼い髪を赤い紐で結んだ、丸い笠が目を惹く少年は、顕現早々特大の爆弾を放り込んだ。
「えっ、あー、えーと。……貴方様の主？を務めさせて頂く上巳デス。……よろしくお願い、します」
困惑しながらも、取り敢えずぺこりと頭を下げつつ上巳は思った。
(何か、ヤバイ子来た……)
第十話 チュートリアルの終わり→←第八話 修羅場と初めての手入れ
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清河清明(プロフ) - 鞠璃音さん» コメントありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2016年10月23日 23時) (
レス) id: 4a48ec0504 (このIDを非表示/違反報告)
鞠璃音 - 友人に薦められて読みました！主人公の行動が斜め上で、面白いです。これからも更新頑張って下さい！！ (2016年10月23日 23時) (レス) id: 1bb56d4b39 (このIDを非表示/違反報告)
清河清明(プロフ) - ゆめゆさん» ご指摘ありがとうございます！きっちり修正しました。コメントありがとうございました！！ (2016年10月15日 15時) (レス) id: 4a48ec0504 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめゆ(プロフ) - 隊の名前が間違ってますよ！魚鱗陣に有利なのは逆行陣ですよ！ (2016年10月15日 15時) (レス) id: 31a1160be4 (このIDを非表示/違反報告)
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