第四十一話 妖精さんへの贈り物 ページ47
書類とにらめっこをしていた上巳は、くあーと伸びをした。
「……どうした？」
山姥切国広は、上巳に意識を向けた。上巳は苦笑した。
「ある程度終わりが見えたし、ちょっと気分転換がてら鍛刀部屋に行こうかなと」
「……そうか」
ふい、と視線を逸らした山姥切国広に対し上巳は真顔で告げた。
「あ、切国にも一緒に来てもらいますよ。第一、座りっぱなしは血流が悪くなるから眠くなるんですよね……。ついでに換気もしましょう！」
窓を開けんと立ち上がる上巳。山姥切国広は、書類が風に飛ばされぬよう文鎮を置いた。そして、小さくため息を吐き立ち上がった。
「……あんたがそう言うなら、仕方がないからな」
(…………え、これもしかしてデレ来た？？)
沈黙したままの上巳に対し、山姥切国広は思わず口走る。
「……何だその顔は。俺が写しだというのが」
「いや、違うそうじゃない！ ……ちょっと考え事をしてただけですよ」
食い気味に遮った上巳に対し、山姥切国広は思わず一歩後ろに後ずさった。
ーーーー
ーーー
ーー
鍛刀部屋に着くと、上巳は一礼をした。そして、妖精さんに対し呼びかける。
「あ、妖精さんちょっとよろしいでしょうか？」
上巳の声に応え、妖精さんがふわりと現れた。そして首を傾げた。
上巳は、懐から一口大の飴玉を取り出した。そして、妖精さんに手渡す。妖精さんは、やや戸惑ったような顔をした。
「それ、昨日のお礼です。遅くなり申し訳無い。……あ、気にしないで下さい。こっちが好きにやっているだけなので」
上巳は、真顔で言い切る。本気だと悟ったのか、妖精さんはおずおずと受け取った。
「……それで、あんた。鍛刀はどうするんだ？」
「うーん、取りあえず二振共550/660/660/550でお願いしようかなと」
山姥切国広は、聞き慣れぬ数字の羅列に首をひねった。
「なんだそれは」
「これが、一番幅広く色々な刀剣男士様が出るみたいなんですよねぇ。打刀とか太刀とかレア太刀とか大太刀とか」
「……そうか」
「あ、では妖精さんお願いします！」
手を合わせて頭を下げる。鍛刀時間は、両方共1:30:00を出していた。
「……あっ、両方とも打刀か。……じゃあ、切国戻ろうか？」
鍛刀部屋から出た山姥切国広は、上巳に尋ねた。
「何故飴玉を？」
「え、妖精さんにお礼って鉄板じゃない？」
上巳は、きょとりとした顔をした。
第四十二話 それぞれの場所で→←？？？ 証言4-三日月宗近の証言
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清河清明(プロフ) - 鞠璃音さん» コメントありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2016年10月23日 23時) (
レス) id: 4a48ec0504 (このIDを非表示/違反報告)
鞠璃音 - 友人に薦められて読みました！主人公の行動が斜め上で、面白いです。これからも更新頑張って下さい！！ (2016年10月23日 23時) (レス) id: 1bb56d4b39 (このIDを非表示/違反報告)
清河清明(プロフ) - ゆめゆさん» ご指摘ありがとうございます！きっちり修正しました。コメントありがとうございました！！ (2016年10月15日 15時) (レス) id: 4a48ec0504 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめゆ(プロフ) - 隊の名前が間違ってますよ！魚鱗陣に有利なのは逆行陣ですよ！ (2016年10月15日 15時) (レス) id: 31a1160be4 (このIDを非表示/違反報告)
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