【呪術廻戦】無敵は 夏油傑の過去を廻る【男主】

煽り合い ページ14

Aside.




何分か質問攻めが続いていたが、やっと出尽くしたという沈黙が合図だった。



傑「えーっと、つまり……悟の無下限で遊んでたら呪力切れして、空から落ちてきたって事？」

『そーそ、そういうこと』



嘘である。

流石にまあ未来人とは言えないしね……言ってもいいけど信じてもらえるかどうかだし。



悟「オマエ、つええの？」

『ああ、少なくともお前よりは強いよ』




俺はやや嘲笑気味に五条の問いかけに答えた。


五条は俺の言い方に腹が立ったのか、むっとした顔をして俺の横すれすれの位置で寝床にガンッと足をかけた。
おーおー怖い怖い。




悟「それマジで言ってる？オマエ結構複雑な術式じゃん。ちゃんと使えんの？」

『……？使えるけど』

悟「そんなひょっろい体で？」

『体格は関係ない。この術式に必要なのは頭だ』




この術式には精密な操作を要する。

そういう類では、「無下限呪術」に似たようなものなのかもな。


俺達の言い合いを見ていた傑は、五条を片手で制し間に入った。




傑「悟、いい加減にしないか。Aが困ってるだろう？」

悟「コイツ無表情だけど。……ていうか傑さぁ、何でコイツの肩持つわけ？別にそんなに親しくないだろ」

傑「初対面なのにその態度はないだろう。もっと柔らかい言い方しな」

悟「知らねーよ、バーカ」




まるで小学生のような煽り合いだ。
精神年齢低すぎない？小学生か。どれだけ喧嘩するんだ。

五条はこの状況で呑気に笑いながら、かなり怖い顔をしている傑を見つめている。

俺は自然とため息をつき、ベッドから立ち上がっていた。




『そんなに言うなら、見せてあげようか？』




俺がそう言うと、二人はポカーンと口を開け黙ってしまった。




傑「いいのかい？そんな簡単に…」

『うん、実際にやりあいながら解説してあげるよ』

悟「マジ！？オマエ、この俺に勝とうとしてんの？」

『か、勝てるよそりゃ……そんなに言うからやろうって言ったんじゃん……』




よくもまあぺらぺらと………煽り文句が出てくるなぁ。

勝てない勝負に挑むほど、俺は馬鹿じゃないんだよ。




『じゃあ、外に出ようか。流石にここでやったら怒られるだろうし』




ちらっと硝子の方を見ようとするが、ある時のように面倒臭くなって逃げたのか、既に医務室にはいなかった。

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