クールビューティは知っている

彩の笑顔 ページ36

上杉目線

俺たちは今、唖然としてる。

なぜなら、立花はサメを蹴って、気絶させたからだ。

これでよく分かった気がする。

立花は、普通の人間じゃない。

俺たちは立花をみて、何も言えなかった。

言えるわけねーだろ。

目の前で、女がサメを蹴って気絶させたんだぜ？！

だから、俺たちはただ、無言で立っていることしかできなかった。

そうしていると、立花が笑い始めた。

立花「お前らその顔どうにかしろよ。」

立花は笑いながら言った。

驚きだった。

いつも無表情で、関心を示さない彼女が笑ったんだから。

その顔がとても美しかった。

海に着いた時見た、あの笑いとは違う美しさだった。

綺麗なソプラノ声の笑い声。

何度聞いても、飽きない。

余計に唖然してしまった。

立花「お前らまじでどうしたんだ？」

笑い終わった立花は、俺たちを心配そうに見つめた。

おい、そんな顔するなよ。

もっと好きになっちまうじゃねーか。

これ以上、お前を好きになりたくない。

これまでの関係が崩れちまう。

美しい少女、俺たちをこれ以上振り回さないでくれるかな？

俺は心の中で笑った。

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