私の魔法は知っている

結果……？ ページ31

体が痛い、熱い。

でも、耐えなきゃ。


これを耐えられずにいたら、魔王を封印するなんて出来ない。

私は、必死に我慢した。


身体中痛くて、涙が出そうになる。

それでも、耐えるしかなかった。


次第に、魔王のうめき声が聞こえてくる。


砂原「彩。」

砂原が、突然、私の名を呼び、手を繋いだ。


砂原「俺らは、多分、ここで終わりだ。魔力が消える。」


あぁ、私たちは終わってしまうのか。

でも、悔いのない人生だった気がする。


翔という大切な人に出会え、喜びを知り、涙を知り。


生まれてきてよかった。


立花「そっか。でも、翔との時間、とても楽しかったよ。」

私は、笑った。

それに応えるかのように、翔も笑った。


砂原「俺ら、ここで死んじまうと思うけど、これが最後じゃない。生まれ変わって、また会おうぜ。」

意外だった。


翔は、生まれ変わりとか信じてなさそうだったもの。

でも、嬉しい。


立花「そうだね。翔とまた一緒に笑いたいもの。生まれ変わっても、ずっと一緒だよ。」

砂原「あぁ。生まれ変わっても、ずっと一緒だ。俺は、彩だけを守る。今もこれからも。」


私と翔は笑った。


頬を赤色に染めながら。

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