第三十一話 丁度良かった ページ35
このあとどうやって行動しようか考えていれば、いつの間にかもう午後の五時だった。
六時にはスカラビアに来いと言われている。
『はぁ〜…めんど…』
しぶしぶスカラビアへ行こうと足を動かすと、正面に早足で歩いてるジャミルが居た。
これはナイスタイミング。
「あ、おい、A！カリムを見なかったか！？」
あぁ、そういえば主従関係だったっけ。
『あぁ、寮に居ると思うよ。宴やるとかなんとか』
「はぁ！？聞いてないぞ！まったく…。誰が料理してると思ってるんだ…」
ブツブツと愚痴を呟き出すジャミルに私は言った。
『それでさぁ、宴に誘われたんだよね〜』
「お前が？」
少し驚いたように聞き返された。
『他に誰がいるってのさ。私は行きたくないから断ってくんない？カリム人の話聞かないからさ』
「あぁ…。分かった。でも、用事があるわけでも無いんだろう？宴では豪華な料理も出るし、だいたいの奴は乗ってくるが…」
無駄に勘が鋭い。
茜色の西日が差す廊下を進みながら私は話す。
『皆、私の事嫌いじゃん？私が行ったことで空気悪くなったりするの嫌なんだよね。つまんないじゃん。私が。』
「そんなもんか」
『そそ』
「じゃあその性格を直せば済むことなんじゃないのか？」
『ん〜、嫌いなんだよね、取り繕うの。私は私じゃん？まぁ、そのままの私を好きになってくれる人なんて居ないんだろうけど』
急に笑いが込み上げてきて“くひひ、”と声を出して笑った。
『私はずっと私でいたいんだよ』
「…それもそうかもな」
その時のジャミルの表情はよく見えなかった。
「あっ、そうだカリム！」
思い出したようにそう言ってジャミルは走って行った。
第三十二話 師匠の元へ行こう、何回かしか話したことないけど→←第三十話 面倒くさい
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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (
レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…！くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが！！！！！！！！！ (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜守 | 作成日時：2020年8月6日 18時
