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第二十三話 価値観の違いってのは非常に面倒だ ページ25

私が品名すらしらない紅茶を啜る。


その様子を三人はまるで小学生がカブトムシを観察するような目で見てくるのだ。


私が茶を飲む姿がそれほどまでに珍しい光景なのだろうか、とにかく飲みにくいったらない。


『何でじっと見てるのさ』


そう声を掛けるとヴィルはぼーっと私を眺めながら答える。


「見た目はこんなに美しいのに…」


あぁ、そのことか。


『見惚れてたんだぁ』


ニヤニヤと軽く挑発しておく。


まぁ、私は顔は良い。


まつ毛は長いし、目も大きい。


一般的に美人や可愛いと言われる容姿であることは既に自覚済みだ。


でも、


『…容姿のことで褒められてもそこまで嬉しくない』


空になったティーカップに視線を落とした。


「それは、どうして?」


エペルが不思議そうに訊いた。


「あ、触れないでほしい過去とかだったら…」


エペルのその言葉をかぶせるように私は言った。


『大丈夫だよ。私に触れられたくない過去とか無いしさ』


それは本当だ。


寧ろどんどん触れてもらって構わない。


「じゃあどうして嫌なの?」


ヴィルが訪ねた。


『子供の頃のことだよ…』


私は記憶を探るように話し出した。

第二十四話 昔話→←第二十二話 紅茶の香りがトラウマになりそうだ



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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…!くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが!!!!!!!!! (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜守 | 作成日時:2020年8月6日 18時

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