7話 ページ9
『嫌です』
紫織「返事が早いな」
『そもそもここに居るのはコラボかバグの二択でしかないのだし、いつ居なくなるかも分からない奴らを戦力として加えるのは感心しません。それに自分もそうですけどキャンベルさんも多分鬼を殺す必要性が分かっていませんし』
紫織「何故?鬼は人を殺す、その時点で存在してはいけないだろう」
『それこそ何故?人だって人を殺める事があるでしょう』
それなら人そのものも存在してはいけない生き物になってしまうのだと思うけれど。先程も醜い生き物と言っていたが、確かに異形であれば外見は醜いとしても「生きている」事自体は人間と変わりないのではないだろうか。
その鬼殺隊とやらからすればそんな考えは下らないと感じれるのかもしれないが、実際そうだとは思わないか。人は勝手な生き物で、そうやって自分達に都合の悪いものを消そうとする。…その方が余程鬼より醜いと思うのだけれど。
…簡単な話。ただ普通に生きて来た人間は、便利屋なんて職業には就かない。
紫織「…衣食住つき」
『???』
紫織「鬼殺隊に入る前までの衣食住は確保しよう、入ってからは給料も低くない…が、私から仕送りをしても良い。金を送って欲しいのなら金も送る。君達が鬼に対峙した時簡単には死なない様に、私が全力で稽古をつけよう。…それでも駄目かな、今の鬼殺隊は確かに強いが…君達と言う戦力が加われば、怖いものはないのだが」
…聞いていたのだろうか、人の話を。自分は鬼を殺す必要性について問うていた筈。
それなのに衣食住とか、金を寄越すとか…そんな事で自分が動く訳ないのに。
そう、“自分は”、動く訳がなかったのだ。
ノートン「いくら?」
『キャンベルさん??』
紫織「必要な分だけ」
ノートン「良いよ、稽古つけられてあげるし鬼殺隊と言うのにも入ってあげる」
『キャンベルさん?????』
紫織「助かるよ、ありがとう」
『臥竜岡さんこうなるの分かっていて言いましたよね??ねぇ言いましたよね???』
キャンベルさんは、守銭奴である。金がもらえるのなら本当に何でもしてしまう様な男なのである。
この国の金の使い方が分かっていないとしても、「金だけは裏切らない」とか言い出しそうな男が…この、ノートン・キャンベルなのである。
『ほんっっっと何で一緒に飛ばされたのがあんたとなんだよ腹立つなぁ!!』
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虹希(プロフ) - よくねたしおさん» ありがとうございます〜!更新ゆっくりになるかもしれませんが書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします!✨ (6月22日 16時) (レス) id: 2482e00544 (このIDを非表示/違反報告)
よくねたしお - 好きです!!応援してます! (6月22日 12時) (レス) @page6 id: a2762c3708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虹希 | 作成日時:2023年6月21日 3時