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別れと会話 ページ8

Aside
絵心「あぁ、俺が絵心だ」

ひょろっとして掴み所ない様な顔立ちをした男、基絵心さんが俺の後ろに立っていた。

絵心「言いたい事が沢山あるだろうがその前に荷物乗せて」

門の前に停められている車を指さした絵心さんはそそくさと歩いていった。

『それじゃあ行ってくるね、テス兄』

テスラ「あぁ、行ってこい。楽しんで来いよ?」

『修学旅行じゃあるまいし楽しくはないよ』

テス兄はそうかと言いながら笑っている。

『ルル兄!俺行ってくるね!』

ルルム「えぇ、行ってらっしゃい。無理はしないでくださいね」

『勿論!あっ、ルタール俺が居ない間はルル兄にお風呂入れてもらえよ〜?』

言葉の意味を察したのかさっきまで陽の当たる窓辺にいたルタールがルル兄の方を警戒していた。

『ノーシュもいい子でな』

兄さん達とノーシュ達に挨拶をして俺は絵心さんの待つ車に向かった。








『すみません、お待たせしてしまって』

絵心「別にいいよ。だいたいこっちがほぼほぼ悪いんだから……………って、何してるの?」

『え、もしかして隣に座った方が良かったですか?』

ルームミラー越しにこっちを見ていた絵心さんは首を縦に振る。

『わ、分かりました』

助手席に俺が座ったのを確認するとシートベルトの有無を聞かずに発進してしまった。

『(警官が見たら減点だろうなぁ)』

なんて思いながら絵心さんの方を見る。

絵心「何?」

『さっきの発言、聞いていたんですよね?』

絵心「自分を引っ張ってくるのはってやつ?」

俺は黙って頷く。

絵心「まぁね、あんなに堂々と言われちゃ聞きたくなくても聞こえるよ」

絵心さんは嫌そうな顔をせずに答える。

『………………俺は実際まだ反対です。俺がチームに入った所で変わるものなんて無い。そう思ってます』

結局自分が努力しなければなんの力にもならない。

この業界はそういう世界だと何度も実感させられてきた。

どれだけ上手いな奴がいた所で自分が活躍できなければ存在価値なんてありはしない。

そうだってずっと思って戦っていた。

この人はどう思っているんだろうか。

ちょうど赤信号で車が止まる。

絵心「それは君じゃなくて彼らが決める事だ」

『それで変われたとしても大舞台のスポットライトが当てられるのは1人だけなんでしょう?』

絵心さんは笑っていた。

存在価値→←癒しの終わりは突然に



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もこ(プロフ) - 夢主……幸せになって…更新頑張ってくださいね! (2023年4月13日 19時) (レス) @page27 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私、男主の愛され大好物なので嬉しいです!ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月9日 19時) (レス) @page1 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - めっちゃくちゃ最高です!!続きがとても楽しみです! (2023年3月31日 11時) (レス) @page9 id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
死神(プロフ) - オリ フラついてますよー! (2023年3月28日 21時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エリス | 作成日時:2023年3月28日 1時

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