奇病メモリー 【オリジナル作品】

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〜医師story〜




彼女はとても珍しい『花吐き病』という病気にかかってしまった
私がそのことを伝えると彼女はとても辛そうな、悲しそうな顔をして
こう言った

「両…思い、ですか…」

正直、彼女が言う言葉は想像ができた




私がそうだったから

「はい。今のところ、治療法はそれしか見つかっていません。薬もありません。
ですので、治るか治らないかは、あなた次第ということです。
頑張ってください」

私も、高校生の時に花吐き病にかかってしまった。
その時は、好きな人と両想いになり治ったのだが、



私の友人も花吐き病になってしまったのだ


花吐き病は、この病気にかかっている人が吐き出した花を正常者が触ると

その人もこの病気にかかってしまうという病気だった。


そんなことはつゆ知らず、

彼女は私の吐き出した花に触れてしまったのだ。


そして、彼女は好きな人と結ばれることなく朽ちていった。



それから私は医師になり同じような病気の人を助けたい
その思いで働き続けた



そして今日、花吐き病の彼女に出会った。
だが、治す方法をそれしか知らない私に
花吐き病を治せるはずがなく

ただ応援することしか出来なかった。




どうか彼女の病気が治りますように。


〜医師story〜終

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