HONEY LOVE ７

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「A二次会いくの？」

「行かないよ、あんな若い子達だらけの中に混じる勇気ない」




結婚式も無事に終わり、ホテルのロビーは人で溢れている。




「じゃあ彼迎えに来るから一緒に乗ってく？」

「んー……いいや、大丈夫、ありがとう」

「遠慮しなくていいんだよ、ブーケトスで頑張ったんだし」



そう言いながらまた笑ってる。



「いいの、この恥ずかしさを冷ましながら歩いて帰りたいから」

「ふふ、そっか。じゃあ気をつけてね〜」

「はいはーい、香里奈も彼によろしくね」





フロントで預かってもらっていた上着を受け取り羽織って外へ出ると
ホテル内とは真逆の冷たい空気が一気に体を冷やした。

あぁ、この瞬間も寂しさを感じる瞬間だなぁ…。


人通りの多い街を通り最寄りの駅につき、改札をぬけてホームへと。





「寒……」




微妙な時間だからか人はまだらで
ブーケを抱えながら冷たい風に肩を竦めた。

その時カバンに入れてた携帯が震えたのを感じて取り出そうとした途端
抱えてたブーケが落ちそうになってしまって、



「わ……っ」



それをまた抱えようとしたら体のバランスを崩してしまった、


のに、





「危っな……！！」





耳元すぐ聞こえた声と、お腹あたりに回された腕で抱えられた体。

一瞬何が起きたのか理解出来なかったけど
滑り込んできた電車が目の前を通過したことで、誰かに助けられたんだと分かった。




「なっにしてんだよっ！あんなことぐらいで死のうとすんな！」

「へ？」




急に怒鳴られたから振り返ると、少し高い位置にお顔があって
至近距離すぎて思わず引いてしまう。

っていうか、あんなことぐらいって？

よくよく見てみればスーツを着ていて正装してる。
これはもしかして、もしかしなくても
さっきの結婚式にいた人で、あのブーケトスを見られてて
あの恥ずかしさから身を投げ出そうとしてたと思われたってこと……？




「確かにあれはちょっと屈辱的だったかもしんねぇけど」

「ち、違いますっ！ちょっとバランス崩しただけで身を投げ出そうとしたわけではっ」

「え、そうなの？」




キョトンと驚いて力が緩んだ隙にその腕から抜け出すと
目の前の電車のドアがタイミングよく開いた。

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