HONEY LOVE ７

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「このお肉超おいしいね」

「だろ？会社の取引先の人がくれたんだけどさ」

「すごいねぇ、可愛がられてるんだねぇ」

「可愛がられすぎて、俺いつかその人に食われんじゃねえかってちょっと怖いくらいだよ」

「男の人？」

「そうそう、俺を見る目がたまに怖い」

「あはは、やばいそうなったら教えてね面白そうだから」

「やめろよ〜」




お酒を飲みながら美味しいお肉を食べて
ただ流れてるだけのテレビをBGMに笑いあってるのが
さっき見てた映画より何億倍も楽しく感じちゃうな。





「そういえ、二力元気？」

「え？うん、普通に元気だよ」

「俺最近会ってないからさ〜たまには一緒に飲めって言っといて」

「……うん」




高嗣が浮気しだしてからじゃないかな
宏光と会うことも少なくなってたんだね。

一週間に一回は二人で飲みに出歩いたりしてたのに。





「A？」




ボーッとしちゃってて顔を覗き込まれ、慌ててお酒を喉に流し込んだ。




「っあ、ごめんなんでもな、」

「二力となんかあった？」



被せ気味にそう言われて思わずギクッとしてしまう。

相変わらず覗き込んでくるその射抜くような視線は
絶対なにか勘づいてる。





「べ、別に……」

「分っかりやすー、お前」

「だから何もないってっ」

「じゃあなんで今日ここ来た？」




え……、なんでって誘われたからなんだけど。

でも違うなこれは、なにかを仕掛けられてるような。




「Aに電話する前に二力に電話したんだけど
A今帰ったからって断られたの」

「……そ、そうだったの」

「おかしいなぁって思ったから一応電話してみたら来るって言うし」




そんなことになってたとはつゆ知らず
やっぱり宏光は昔から感が良すぎてちょっと怖い。




「喧嘩でもした？」

「う……ん、喧嘩っていうか……」



喧嘩すら出来てない状況なんだけど……。

ここまで来たらもう誤魔化すことも出来ないし
覚悟を決めて一つずつ宏光に話をしていった。

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