はちみつ色の日々 ３

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「悪気はなかったのよ。
俺も最初は二の腕と胸の関係性知らなかったし
コミニュケーションとして触ってただけっつうか」

「……はい、」

「んな都市伝説みたいなこと信じてるわけでもねぇからさ」

「都市伝説……」





たかが胸と二の腕が同じ感触ってだけのことを
都市伝説とかいうから思わず顔がにやけて笑ってしまう。




「あ、お前何笑ってんだよ」

「だって都市伝説って」

「都市伝説みてぇなもんだろ？
なんの根拠もねぇし」

「確かに、同じ柔らかさではなかった…………、




と、ここまで言いかけてハッとした。

自ら検証してしまったことを
自ら先輩にバラしてしまってどうする…！




「………え？」

「あっ、いや！あのっ、違うくてっ」




キョトンとしてしまった先輩。

焦れば焦るほど言葉が出ない。





「ぶっ、ははっ、お前自分で触って検証したろ？」

「ち、違いますってっ！！」

「嘘だね、絶対昨日しただろ」

「し、してないですっ！！！！」





ゼーハーしてしまうほど強く否定するけど
きっと否定すればするほど疑われる。

というかもう、きっとバレバレ。





「ぷっ、くく、本当にお前はまじで」




お腹を抱えて可笑しそうに笑ってるから
恥ずかしくて顔から火が出そう。

耐えられずに、昨日のように逃げてしまうとした瞬間、






「可愛いな、お前」





って。

いつものように、二の腕を掴まれながら。







「…………え？」






初めて聞く甘いその声に心拍数が早くなる。

私を見る目もいつもとは違う、熱っぽくて
まるで捕らわれたみたいに目が離せない。

その時間はきっと数秒間だったはずなのに
とてつもなく長く感じてしまうほど。

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