艶恋味。

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私はそのままされるがまま
近付く唇を受け入れた。

触れたとこからピリピリ電流が流れてくみたいに
一気に押し寄せる快 感。




「は……ぁ、」

「あんま可愛い声出すなよ、
我慢できなくなんじゃん」




濡れた唇を拭いながら私から離れると
玄関の縁にストンと座らせられて、首に巻いてたタオルで足の裏を拭いてくれた。




「ごめん、足汚しちゃったな」

「大丈夫…、すぐお風呂入るから。
それよりタオルの方が汚くなっちゃう」

「いや、むしろこのタオルの方が俺使ってたやつだし汚ぇかも」




んはは、って笑いながらも足に触れてきて
そのまま上目に見つめられ





「連絡、待ってっから」



って、そのタオルを手に立ち上がり
出ていってしまった。

私はそのまま立ち上がることも出来ず
ここが玄関であることすらも忘れて頭を抱えうずくまる。





何しちゃっての、私……。


思い返せば思い返すほど
恥ずかしさでどうにかなりそう。

園児の父親にセフ レ関係求めてどうすんの、
ていうか、連絡待ってるって言ったって連絡先は店の番号しか…、



と、ここまで頭で考えて立ち上がった。




母を起こさないように静かに自分の部屋に行き
引き出しから前に宏光さんに貰ったチラシを取り出すと





「これか……」




裏面の下の方に小さく手書きで書かれた数字。
この数字が彼の携帯番号を表してるんだって
今更ながらに気付いた。


さっきは母もいるし実家だし
キス以上のことはなかったものの
それ以上がもう欲しくなっちゃってるのも事実なわけで。

でももえちゃんの父親……




「……ダメだ、お風呂に入ろ」




分からない。

いくら考えたって、さっきみたいに求められれば拒否る自信はないから。

なるようにしかならないし、
なんならもう、取り返しのつかないことはしちゃってるんだから。

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