はちみつ色の日々 ２

＊ ページ45

.


"字、上手なんですね"

"そう？一応書道はやってたけど"

"だからだ！隣に私の字を書くのが恥ずかしいです"

"んなことないよ、女の子らしい字じゃん"




隣同士で時折ふふって笑い合いながらそんなやり取りをして
北山さんが一文字ずつ綴ってくのを見ているだけで、お酒のアテになりそう。

そんなことを思いながら
次は私の番だとペンを持とうとしたら、なぜかまた北山さんがペンを手にする。




"Aちゃんに伝えたいことあるんだけど"




そう書かれた紙から隣を見上げれば
さっきまでとは違う、熱を持った瞳と重なった。

その熱に触れてしまうのが怖いほどの威力で
反射的に目を逸らし、もう文字を書くのも忘れて無言で頷いちゃったし。




伝えたいことって、なんだろ……。

今この状況で改まって伝えたいこと……？


期待と不安で心拍数がえらいことになってるけど
必死に落ち着かせながら、北山さんがまた綴ってく文字を一文字ずつ丁寧に目に映していくと





"実は初めて会った時から"



静まり返ってる部屋の中で
自分の早くなってく鼓動が聞こえそう。








"Aのことが好きでした"






書き終えるとペンを手にしたまま
ゆっくりと私を捉えるように視線を合わせてくる。

触れそうで触れてなかった肩はいつの間にか触れていて




"Aちゃんは？"




って、きっともう北山さんには丸わかりな答えを求めてくる。








「私も……、すき…です、」





絞り出した声は自分でもわかるくらいに震えてた。

その震える唇に北山さんの人差し指が押し付けられて、





「しー、起きちゃうでしょ？」




その言葉と共に、掬い上げるように唇が重なった。

目を閉じてるはずなのに唇から北山さんを感じて
何秒かのキスの後、目を開けると目の前に北山さんを感じる。



キスの後の北山さんが照れたように笑ったその顔は
きっと一生忘れない、私の宝物だと思う。





━━━━Fin.




あおい様リクの初めてのキスでした！
初めてのキスが思い出せず笑、丁寧に書かなければいけない肝心のキスシーンがあっさりしてしまいました(；_；)
でも、あのキスブサの北山さんを見ながら感情移入して書いたので楽しかったです♪気分は北山さんとの初キスでした♪笑

次は北山担の女の子とのお話です( ˆ ˆ )

残りリクが3つくらいなんですが
移行しないと書ききれないので、移行先で残った話数で
でっけぇ風呂場の芯さん短編書こうと思ってマース♪(多分)

北山担→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す