はちみつ色の日々

＊ ページ38

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「なんだよ、寂しくなっちゃった？」


「…………うん、」





からかうようなその言い方にも
素直に頷いたもんだから、ひろはきっと驚いてる。
抱きついてるから顔は見えないけど。





「久しぶりに素直で可愛いじゃん」




私の顔を覗き込むように笑ったかと思うと
次の瞬間、




「わっ！！」




体が宙に浮いた。

っていうか、ひろにお姫様抱っこされてる。




「ちょっ、やだ、降ろしてっ！///」


「しー、ヒカリ起きっから」


「だ、で、でも……っ、」




最近お菓子の食べ過ぎで太ったし
抱えられるような体重じゃないのに…っ。

それでも、下から見上げるひろの顔は
余裕そうで目が合うとニヤッと笑ってくる。





「だめだ、もう我慢の限界だ」




抱えながらも器用に足で寝室の隣の部屋のドアを開けると
目の前の簡易ベッドに優しく降ろされた。

あ、ちなみにこの簡易ベッドは
来客用と称してるけど、私たちがイチャイチャするように
わざわざひろが買ってきたやつ。

随分このベッドは使ってなかったなぁ…、なんて思いながらも
気付けば覆いかぶさられて



「こうしたかったんでしょ？」



って、まだ触られてもないのに
声と視線だけで身体中が敏感に反応しちゃいそうになる威力。






「………だって、ひろずっと仕事で忙しそうだったから…」


「だよな、ごめん。
本当に俺学習しねぇな、仕事忙しくなると周り見えなくなる」


「でもちゃんと伝えれば
ひろはちゃんと答えてくれるから………」





"すき"って。

ゆっくり言葉にすると
嬉しそうに笑ったあと、唇が降りてきて
柔らかく触れた。

こうして二人きりで
ゆっくり唇を合わせるなんて久しぶりで
それだけでもう息が上がっちゃうほど。





「ちょっと寝て体力回復したから
俺いまめちゃくちゃ元気だぞ」


「ふふ、大丈夫。
私も寝たから」


「その言葉、後悔すんなよ？」




ギシッ……、とベッドが音を立てたのを合図のように
Tシャツの裾から手を差し込み、撫でるように直接肌に触れてくる。

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