はちみつ色の日々

ヤキモチ ページ23

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「先輩、お疲れ様でしたぁ〜」


「おやすみ、気をつけてな」





飲み過ぎたぁ〜…。

仕事の飲み会で久しぶりに飲んだ帰り
マンションに入ろうとすると、




「おつかれ」

「ぬわぁぁっ！！！」




突如現れたその姿に腰を抜かしそうになったけど
よくよく見てみれば、彼氏の宏光だった。




「どうしたのっ？仕事は？」


「予定より早く終わったから」


「え〜！嬉し………、じゃないや！
こんなとこ誰かに見られたらやばいから、とりあえず入って！」




宏光は一応芸能人だし
慌てて背中を押してマンションの部屋へと押し込むようにドアを閉めた。






「連絡くれたら良かったのに〜
そしたら私も飲み会早く切り上げて━━━、


ドンッ………、と話途中で玄関の壁に押し付けられて
一瞬何が起きたのか理解出来ずにいると






「だれ？さっきの」


「へ？」


「男と帰ってきたよな？」




おとこ………、男？

お酒で鈍ってる頭を回転させて思い出す、
さっきタクシーで乗り合わせた男の先輩。

その人のこと……？




「あ…、さっきの人？
会社の先輩だけど、

「いくら先輩でも
一人暮らしのマンション教えるって無防備すぎね？」





…………そういうもんなのかな？

全然そういう下心を感じない人だし
警戒したこともなかったんだけど……。




「ごめん…、でも方向同じだったから乗り合わせただけだよ」


「…………」




あれ、無言。

まだ靴も履いたままだっていうのに
壁ドン状態のまま、宏光は私を見下ろすように視線を絡ませてくる。




………あ、やばい。

お酒が入ってる状態でのこのトロンとしてる視線は
それだけで腰が抜けそうになっちゃう。






「宏……、光？」





なんだろう、このゾクゾクする感じ。

徐々に近づいてきた唇とは裏腹に
触れた瞬間すぐに激しく口内を求められて
反射的に腰が引いたのをグッと引き寄せられる。

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