HONEY LOVE ６

ポツリん ページ8

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「みっくんどうしたの？！」





家に帰ると、珍しくいたみっくん。

合鍵をだいぶ前に渡したものの
滅多に鍵を使って来てくれたことはないし、
っていうか初めてかも。





「悪ぃ、連絡入れてから来るつもりだったんだけど忘れてた」


「うん、それは全然……、」



と、ここまで言ってから
みっくんの横に置かれた大きめの袋が目に留まる。

リビングに入ったばかりの私は
そのままソファに座ってるみっくんのそばへと。





「なぁに？それ」


「ん？これ？」


「うん、やけにおっきいけど」


「………おん、」


「うん？」





なぜか私から目を逸らして
おもむろにその大きな袋を雑に掴むと
これまた雑に私に渡してきた。




「へ？なに？」


「お前に」


「私に？くれるの？」




はて。
今日なんか記念日とか誕生日だっけ？とか考えてみたけど
特になにもないはずだし。

ていうか、記念日とかだったらまず
みっくんはほとんど覚えてないし。





「約束しただろ、前に」


「約束………」




受け取った袋は柔らかくて
その約束ってなんだっけ……？とか思いながら
とりあえず開けてみる。

そこにはピンク色したおっきいものが入ってて、





「ポツリんだっ！！」





あの時、玉森さんに便乗しておねだりした
ポツリんのおっきなぬいぐるみが入っていた。







「ひゃ〜っ、ちょっと覚えててくれたのっ？！」


「当ったり前だろ、俺のことなめんなよ」


「ううううれしい〜っ、ありがと！！」


「……そりゃ良かった」




むぎゅーってポツリんを抱き締めながらお礼を言うと
照れた顔して前髪弄ってる。

私に渡すのですらこんなに照れてるのに
玉森さんに渡すのなんてどうなっちゃうんだろ。

それよりこれ買う時
そらジローとかも一緒に買ってたわけでしょ？
こんなでっかいぬいぐるみを何個もレジに持ってくの
どんな顔して行ったんだろ。



……………妄想だけでニヤけが止まんない。





.


「ほんと可愛い〜！
ふわふわだし、おっきい！
さすがお金持ちっ！」


「いや、そこ金持ち関係ねぇだろ」


「グッズのチョイスもナイスだよっ
みっくんのことだから絶妙になにこれ？っての買いそうだったから心配してた」


「失礼だな、おいっ」


「ふふふ、でも本当にこれ可愛い！
ありがとう！！」





もうお礼はいいよ、ってまた照れたのを隠すように私からポツリんを奪って
ぽふぽふと押したり潰したり。

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