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「それで?
なにがあったの?」
だいぶお酒も進んだ頃
唯一アルコールが入ってない裕太が冷静に切り出した。
それに便乗して私もビール片手に前のめり。
裕太ほど気になりはしないけど
好きな人の好きな人が先輩の彼女なわけだし
気にならないって言ったら嘘になるもん。
「んー、言わなきゃダメ?」
「だめ、早く言って」
「んー、もうちょい酒の力欲しいなー」
「どんだけ飲むんだよっ!」
ヘラヘラする先輩とオコな裕太の対比が面白い。
………じゃなくて、
私も早く知りたくて一緒になって急かすと
やっと観念したかのように口を開いてくれた。
「遥と別れようと思ってて」
……………………………え?
その先輩の一言で一気にその場がシーンと静まり返った。
━━━━━ガシャンっ……!
「冷たっ!」
思わず手にしたままだったビールを零してしまい
その冷たさに我に返った。
それと同時にその音で裕太もハッと我に返ったようだった。
「お前何してんだよ、大丈夫か?」
「い、いやっ、それどころじゃなくてっ、」
零れたビールを心配してくれるけど
正直それどころではない。
さっきの言葉の段々頭で意味を理解し始めて
おしぼり片手にこっちへと移動してきてくれた先輩の腕を思わず掴んでいた。
「遥先輩と………、別れるってことですか?」
「うん、だからそう言ってんじゃん」
「な、なんで、
━━━━━ばんっ……!!!
ビールを零した音に続いて
またしても大きな音が店に響いた。
驚いて隣を見ると
立ち上がり、両手をテーブルへと強く叩きつけてる裕太。
「何言ってんの…っ?!」
「………んな怒んなよ、落ち着けよ」
「落ち着けるわけ、」
「つか、お前にとっては好都合だろ?
好きな女がフリーになるんだから」
遥先輩の気持ちはどうなるのか。
きっと裕太は複雑な心境なんだろうけど
私だってもっと複雑。
先輩が遥先輩と別れてしまったら
私にとっては不都合なことばかりだ。
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はちみつみゆ(プロフ) - yammyさん» そらジローのお話、まじで書いちゃいました。笑 何が書きたいの?って感じのくだらないお話ですけど良ければ短編集の方で書きましたので暇な時にでも覗いてやってくださいね(^^)そしてこちらも移行したのでよろしくお願いします♪ (2020年7月11日 21時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
yammy(プロフ) - そらジローのお話も今から楽しみにしておきます!(*゚▽゚*)笑 (2020年7月10日 21時) (レス) id: 36ae78d69b (このIDを非表示/違反報告)
はちみつみゆ(プロフ) - さっこさん» そう言っていただけて感謝ですー(;▽;)私も長編を覚悟してたんですけど、案外終わりそうだなと思いまして。笑 北玉で揺れる人生歩んでみたかったですよね…でも私実際その状況だったら玉ちゃん溺愛しそうな気がします(誰担や)移行先でもよろしくお願いします♪ (2020年7月10日 16時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつみゆ(プロフ) - ソフィアさん» 私もです〜!あの可愛さは罪ですよね…。私たちですら悶えてるんだから、みっくんなんてもうお顔デレデレでしょうね(^^)両バージョン完結!私もそれ考えたんですけども…どうしようかと…ちょっと考えてみますね♪移行先でもよろしくお願いします♪ (2020年7月10日 16時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - え?もう次で終わっちゃうんですか?勝手に結構な長編になるかと…。このお話の北山先輩めちゃくちゃ好きなので、まだまだ続いて欲しい気持ちでいっぱいです!笑 北玉の間で揺れるなんて贅沢ですよね〜!こちらのお話の更新、毎回すごく楽しみにしてます(´∀`*) (2020年7月10日 0時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2020年5月26日 10時