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━━次の日。
「A、おはよっ」
会社に着くと、ロビーで待っててくれたっぽい裕太が
私を見つけるなり声をかけてきた。
今まで待ってくれてたことなんて一度もなかったのに
昨日あれから裕太から来ていた着信をかけ直しもせずに、そのまま寝ちゃったからかな。
「…………おはよ、」
「はい、これ」
「え………、なに?」
後ろ手に隠していたのか、勢いよくいきなり目の前に出されたコンビニ袋。
目を合わせることもなく
グイグイ押しやってくるからその袋を受け取ると
中には、スイーツやらスムージーやらが沢山入っていた。
「イライラには甘いものって言うから」
「…………は?」
その言葉に、一瞬感動した気持ちが一気にピリついた。
昨日のあの私の言動に対して
喧嘩売ってんの……?(違うと思うけど)
「あ、ほらまた!イラついたっ」
「そんなの裕太のせいでしょっ?!
このスイーツも嫌味にしか思えないんだけどっ?!」
「そんなんじゃないって!
少しでも機嫌が良くなれば、って思ったからじゃん!」
「そんなのスイーツに託さなくても
裕太がっ━━━━━、
と、ここまで言いかけて言葉を止めた。
裕太が"私の気持ちを受け取ってくれたら。"
そんなことまたこんなとこで言ったってどうにもならないし
少し声を荒らげてしまったことで、出勤してくる社員さん達の視線を集めてしまってたから
そのまま口を閉じた。
「……ごめん、ありがと」
スムージー何本買ったのか分かんないけど
小さい袋の割にずっしりと指にくい込む。
その袋に視線を落とすように
裕太から目を逸らせば、
「俺も、ごめん。」
って、小さな声が聞こえてきた。
何に対しての"ごめん"なのよ……。
結局いつだって裕太に気持ちを伝えても
帰ってくる返事は、胸を痛めるものばかり。
「今日、遥休みだって〜」
「え、まじ?珍しいね」
その時、私たちの気まずい空気を破るように聞こえてきた会話。
思わずそこに視線をやると
いつも遥さんと一緒にいる先輩たちだった。
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はちみつみゆ(プロフ) - yammyさん» そらジローのお話、まじで書いちゃいました。笑 何が書きたいの?って感じのくだらないお話ですけど良ければ短編集の方で書きましたので暇な時にでも覗いてやってくださいね(^^)そしてこちらも移行したのでよろしくお願いします♪ (2020年7月11日 21時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
yammy(プロフ) - そらジローのお話も今から楽しみにしておきます!(*゚▽゚*)笑 (2020年7月10日 21時) (レス) id: 36ae78d69b (このIDを非表示/違反報告)
はちみつみゆ(プロフ) - さっこさん» そう言っていただけて感謝ですー(;▽;)私も長編を覚悟してたんですけど、案外終わりそうだなと思いまして。笑 北玉で揺れる人生歩んでみたかったですよね…でも私実際その状況だったら玉ちゃん溺愛しそうな気がします(誰担や)移行先でもよろしくお願いします♪ (2020年7月10日 16時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつみゆ(プロフ) - ソフィアさん» 私もです〜!あの可愛さは罪ですよね…。私たちですら悶えてるんだから、みっくんなんてもうお顔デレデレでしょうね(^^)両バージョン完結!私もそれ考えたんですけども…どうしようかと…ちょっと考えてみますね♪移行先でもよろしくお願いします♪ (2020年7月10日 16時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - え?もう次で終わっちゃうんですか?勝手に結構な長編になるかと…。このお話の北山先輩めちゃくちゃ好きなので、まだまだ続いて欲しい気持ちでいっぱいです!笑 北玉の間で揺れるなんて贅沢ですよね〜!こちらのお話の更新、毎回すごく楽しみにしてます(´∀`*) (2020年7月10日 0時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2020年5月26日 10時