甘く、苦く、こい。

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それからというもの
時間が合う時は宏光と会って
お互い"好き"って言うわけでもなく、付き合ってるわけでもなく
ただ身体を重ねるだけ。






「来週の飲み会行く？」


「うん、多分行くと思う。
宏光は？」


「俺も行く予定だから〜
終わったら俺ん家来てよ」


「うん、楽しみにしてる」





宏光の家に来ると
ご飯を食べて、お酒を飲んでまったりして
一緒にお風呂に入ったり入らなかったり。

そして寝る前にテレビとか映画を見て、






「宏光の鎖骨、綺麗だね」


「え、そんなん初めて言われたんだけど」





くっつきながら一緒のベットに入る。



抱かれる時に目の前に見える鎖骨が
くっきり現れるのが綺麗で好き。

この角度から見られるのは
きっと限られた存在だけだと思うし。





「ちょ、くすぐってぇ」


「ふふ、意外に敏感だよね〜」





押し倒されてる体勢のまま、下からつーって鎖骨をなぞると
身を捩ってるのが可愛い。

そのまま胸元にも手を伸ばすと
ぴくって反応するし、たまらなくなって首元に手を伸ばして
キスをねだるように距離を近付けた。





「Aの方が敏感だけどな」


「そうかな？
私のは演技かもよ？」


「身体が反応してんのに？」


「…んっ…、」





蕩けるようなキスも
お互い熱くなるほど求める身体も
まるでぴったりハマるパズルのピースみたいに、全部がドンピシャで気持ちいい。

宏光にどれだけの経験があるのか分かんないけど
少なくとも私には凄くハマってて、
可愛いだけじゃない、男も見せてくるとこが
私の心を強くくすぐっていた。






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「A……、」





限界が近付くにつれて
私を見つめる瞳が熱を更に持って、愛しそうに見つめられる。

行為は激しいはずなのに
触れる手も、その目も優しすぎるから
"愛されてるのかも"って錯覚にまで陥ってしまいそうなのが
彼の魅力なのかなって思う。

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