ころころ愛ごころ

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「Aってさ、反応がウブだよね」


「え、そう？」





コーヒーを啜りながらそう言われて
私も少しだけ近付いてコーヒーを啜った。





「なんだろね？
外見がそう見えないのに、いちいち反応してくれるっていうか」


「うん…それはよく言われるかも。
だからこそ、深い関係になったときにガッカリされる」


「そこガッカリじゃなくない？
むしろ可愛いじゃん、そっちの方が」


「そ、そんなわけないよ」


「ギャップってやつ、男は好きだと思うけどな〜」





清純そうに見えて夜は積極的、みたいな
私みたいなやつの逆のギャップなら確かに男の人は好きそうだけど。

私みたいなギャップじゃガッカリしかされないんだよ……。





「じゃあ太輔は？
そういうギャップ持ってる？」


「俺？おれはないかな〜平凡だよ」


「とか言って〜、絶対ありそうっ」


「ないない、まじで普通だって」


「でもその普通がもうモテオーラ出てるもんね」


「ははっ、何モテオーラって」





私なんかに構ってる暇なんてないほど
きっと女に困ることなんてないんだろう。

それとも、もう一通り女を知り尽くして
私みたいな特殊なのを攻略したい、とか。





「よし、とりあえず買ってきたもの配置しよっか」


「ですね、お願いします」




飲み終えたカップをふたりでテーブルに置くと
またカップ同士がチューをするから、さっきの太輔の唇を思い出してひとりで照れる。

サラッとチューしちゃうんだもんな〜…、



「A〜、これここでいい？」


「あ、うん、はいはーい」






とりあえず余計なことは考えまいと
私も太輔に続いて部屋の片付けを一緒にやることにした。






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「やっぱこのカーテンいいね〜
Aに合ってるし、部屋にもマッチしてる」


「ほんと、一気に明るくなった」





だいぶ買ってきたものも片付けて
最後に残しておいたリビングのカーテン。
元からついていた暗めのやつから、買ってきた明るめのに付け替え中。

全てつけ終わり、椅子から降りた太輔は
椅子を支えてた私を、カーテンごとぐるりと抱きしめてきた。

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