ころころ愛ごころ

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それから二人で美味しそうなパスタ屋さんへ。




「ん〜、おいしいっ」


「おいしいね、このソース何入ってるんだろう」


「ふふ、やっぱりそこ気になっちゃいます？」


「あ、ごめん。
つい職業柄気にしちゃった」





フォークに巻き巻きしながらうーんって考えてるから
休みの日でも色々と無意識に料理の味を研究しちゃってるとこに笑ってしまった。





「でもそういうのってなかなか抜けないのは分かる」


「Aも色々気遣いすぎるとこあるもんね」


「まぁこれは職業柄っていうか
職場やらで培わざるおえなかったというか…、」


「はは、でもそこは長所としても活かしていけるからいいよね」


「そんなこと言ったら太輔だって
研究熱心なとこ凄くいいと思うっ」


「そう？ありがと」





…………なんだこの褒め合いは。

女の子率が圧倒的に高い店内で
ほのぼのとパスタを巻いて食べて
なんだか凄く幸せだぞ。






「俺のも一口食べる？」


「え、いいの？」


「ふふ、どーぞ」





綺麗にフォークに巻かれたカルボナーラ。

それを口の前に差し出されて
固まってしまった。

あ、あれ……？
これはあーんでひとくち貰う感じなの……？





「ん？食べないの？」


「あ、うん、食べるけど……」





変に断るのもおかしいのかな、って思って
太輔から目を逸らしながらくちをあけると、





「……………、」





あれ？

一向に口に運ばれないパスタに
目線を少し上にずらせば
笑いを堪えてるっぽいお顔が。






「……っぷ、くく、ごめんごめん」


「な、なっ、？！///」





なんで笑われてるのかも分かんないけど
なんだか恥ずかしくなって口を閉じようとすると、むぐっとパスタを押し込まれた。





「やば、可愛い」


「っ？！///」





意外にお茶目というかいじわるというか
そんなあなたの笑顔の方が何倍も可愛いんですけど。





「じゃあ俺にもAのちょうだい」


「う、うんっ…」





太輔に貰ったパスタの味なんて感じる余裕すらなく飲み込んで
今度は私のパスタをフォークに巻いてあげた。

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