HONEY LOVE ４

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「きっ…………、」


「ん？」


「きっ、気持ちいいですねっ！」


「へ？」


「あ、あのっ、朝のく、空気？がっ！」


「あ〜、だな。ちょい寒ぃけど」


「い、行きましょう！！」








くるっと北山さんに背を向けて
逃げるように店長の元へ向かった。

ドッドッドッ…、って心臓が有り得ないくらいの音を立ててる。

もう正直寒さなんて全然感じないほど
触れられた頬が熱くて熱くて、蕩けそうだった。









.








「んまーっ！」


「ん〜っ！おいしい！」








それから無事に店長に捌いてもらってお魚たち。
美味しそうに食べる彼の横で
私も美味しく頂いた。







「またいつでも来てよ、北山くん」


「いいんすか？」


「もちろん、なっAちゃん」


「も、もちろん！！」







なんなら毎日来て欲しいくらいな勢いで店長に同意すると
じゃあまた時間あったら連れてきてください、って。







「北山さん、午後からお仕事なんですよね？」


「うん、夕方からだけどね〜。
帰ったら寝ちゃいそう」


「あ、じゃあ起きる時間にメールしますよ！
安心してお眠り下さい」


「いや〜俺メールの着信音ごときじゃ起きねぇよ？」


「うわ〜寝起き悪い系の人ですね？」


「なんだその寝起き悪い系の人って」








出来ることなら一緒に北山さん家に行って
一緒に夕方まで眠って、直接起こしてあげたい。







「・・・」







考えるだけでもおこがましいくらい
そんな夢みたいな未来。
来るはずなんてないよなぁ…、って気持ちと
奇跡が起きないかなぁって気持ち。








「でも一応メール頂戴、
まじで起きれなそう」


「はいっ、返事くるまで何通も送りますね！」


「いやいや、それはやめてくれ」









でもこの日は結局約束の時間よりも早く北山さんの方から
"起きたよ〜"ってメールが来て
少しやり取りをして"行ってらっしゃい"のメールを送った。

その返信で来た"行ってきます"の一言に激しく悶えて
ひとりジタバタと部屋で暴れていた。

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