HONEY LOVE ４

特典 ページ47

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「彼女になった人だけが知れる特典……」




ある雑誌を見て考える。

私は今、北山 宏光の彼女なわけで
その特典を知る権利がある。


のに、分かんないんだけど。






「ねぇねぇ、この彼女になった人だけが知れる特典ってなに？」





ソファからその雑誌片手にぴょんっと飛び降りて
ソファ下にいてパソコンを弄ってたみっくんの隣に座り込む。





「ん？」


「これ、どういう意味？」





その雑誌を見せると、んーってまじまじ見てる。





「なんだろ、つかそれはAが感じることだろ」


「特典………、」





そもそも北山 宏光と付き合えてることじたいが
最大のラッキー特典な気もするんだけど。





「めちゃくちゃ間近でみっくんを見れること？」


「ふんふん」


「テレビじゃ見れないタバコ吸ってるとことか見れるとこ……、ってこれは映画で披露したか」


「なんか薄っぺらい特典だな〜」





むむむ。なに？
私の愛をなめるなよ。




「じゃあさじゃあさ！
この柔らかい唇を堪能できるとこ！！」


「ふーん」


「腰使いとか、舌使いとか？！」


「えっろ」


「…………じゃあなによ」





私には全てが最高の特典すぎて
何が特典なんだか普通なんだか分からない。






「知りたい？」





パソコンに向かってた体をこっちに寄越して
じーっと見つめられた。

この瞳に映れることも
最高の特典だなぁって思うんだけど。




「………あ、でもさ！
この特典知ってる人、私だけじゃないよね？」


「え？」


「だって元カノとかもしってるわけでしょ？
やっだー！すっごいやだ！！」


「…………、」





急なモヤモヤにひーんってなってると
雑に腰を思いっきり引き寄せられて
倒れ込むように、唇が重ねられた。






「過去じゃなくて
今だからこその俺の特典あんじゃん」


「え？なに？」






ドキドキする。

こういうとこで出してくる甘い声と視線
ほんっっと、ずるい。






「…………まだ教えないけど。」







そこからはもう特典のフルコース。

でも結局"今の俺だからこそ"の特典は教えてくれなかった。






━━━Fin.

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