HONEY LOVE ４

＊ ページ27

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「怒ってる？」


「別に。」


「怒ってるじゃーん」







そりゃ怒ってるっつーの。

もう缶ビール一気飲みする勢いで喉に流し込んでると
ため息をついたAが俺の肩に頭をこてんと預けてきた。







「私もみっくんが女の子と飲んだりするの嫌なんだよ？」


「それは合コンとかじゃねぇじゃん」


「でも実際狙われてたりするじゃん。
迂闊に連絡先教えようもんなら
アピールメールが毎日のように届くし」


「それも全然相手にしてねぇし」


「それと同じ！
私もみっくん以外相手にするつもりなんてこれっぽっちもない」








そう言い張るAだけど
全っっ然分かってない。

俺は自分で自分を守れるけど
Aが自分で自分を守れるとは思えない。

むしろあれよあれよと流されそうな気しかしない。








「俺明日、夕方頃には仕事終わるから行くなよ」


「……そうなの？」


「一緒にどっか行く？
イルミネーションとか、行きたいとこねぇの？」


「あるっ！！！」


「よし、じゃあ合コンやめようか」


「う、うん…………」









ほらな、流されやすい。

だから俺が見張って守ってやらなきゃな〜って思うけど
それをAに悟られるのは恥ずいから
さり気なく束縛してるつもり。









「じゃあさ、大きいクリスマスツリー見に行きたい！」


「でもあんま混んでるとこだと厳しいけど」


「そうだよね〜、調べる！
良さげであんまり混んでなさそうなとこ！」


「ん、じゃあ風呂入ってくるから調べといて」


「はーい」







もう俺に似てる奴との合コンなんてすっかり忘れて
パソコンのとこまで走ってって
ウキウキで検索してる。


これだよな〜。
たまにどうしようもない変なことしようとするけど
結局可愛いに落ち着く。









「それとも一緒はいる？」


「えーへへ、うんっ」








そして今度はパソコンの前から
ダッシュで俺のとこまで。








こんな可愛い奴をほかの男の前に差し出すことなんて絶対したくねぇな、って
改めて思ったそんな夜でした。






━━━━━Fin.

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