HONEY LOVE ４

＊ ページ39

.



「ごめんね………、ありがとう……っ」


「うん。ちゃんと食って寝て早く治せよ？」


「うん……っ、うん……！」






あぁ…、このままギューッて抱きつきたい。

でもそこは無理だし、さすがに我慢で
行き場のないこの気持ちを布団にぶつけて
布団を思いっきり握りしめた。






「よかった……。
私ちゃんと本当にみっくんの彼女なんだね」


「なに？急に」


「昨日ね、後輩ちゃんに
これ北山くんの彼女らしいですよ！って女の子の写真見せられて
そこから私凄く具合悪くなって今に至るんだよぉ…… 」


「はぁ？なにそれ」





後輩ちゃんは私がみっくんと付き合ってるなんて知るはずもないし
みつ担で会社では通ってるから、親切心で教えてくれたんだろうけど……。






「そんなん信じんなよ。
他に女いたらわざわざリスク冒してまで、インフルの彼女のとこに来たりしねぇわ」


「………だよね。」






呆れたようにそう言われて
雑に私の頭をわしゃわしゃって。





「俺はそういうSNSとか全くしてないAが好きだよ、俺以上にガード固くて」


「だって少しでもそういうリスクは減らしたいもん…」






時代に取り残されようが、後輩ちゃんに遅れてますよってバカにされようが
そんなことをして変にバレちゃって
みっくんと別れたりしなきゃ行けない方がよっぽど嫌だ。







「あーあ、キスしてぇな〜」


「………私も、」






これから何日も会えないだろうし
キスくらいしたいのに、くっつきたいのに
それが出来ないのがもどかしい気持ち。

みっくんも一緒の気持ちで良かった。







「でも我慢するか、一応俺もプロだし風邪移ってらんねぇし」


「だね、私もプロとして我慢する」


「ふはっ、なんのプロだよ」


「みっくんの彼女のプロ」







可愛い笑顔も頂いたし
くっつけなくても、安心できた。

しんどい気持ちが心なしか少しだけ軽くなったよ。








「私にもボンタン飴買ってきてね」


「そんなんもう何十年も買ってねぇわ」


「じゃあ私のために何十年ぶりに一緒に食べようよ〜」


「はいはい、風邪治ったらな」







風邪をこじらせてしんどい私と、
お仕事が沢山で大変そうなみっくん。

お互い怒涛の年末だけど
がんばろうね！！






━━━━Fin.

━━キラハグ＊続編→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す