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「先輩、すごく手馴れてる!」


「え、そう?
一人暮らし歴長いからね〜、嫌でも慣れちゃうのかも」


「いいなぁ…、私なんて料理全然できないし」


「はは、じゃあAと一緒になったら俺が料理するよ」


「えー…………、え?」








Aと一緒になったら、って……。

その言葉に思わず隣にいた先輩を見上げると
ん?って余裕そうな顔で、笑って見せた。







「一緒になったら……とは?」


「結婚したら」


「けけけけけ、結婚?!?!?!」


「あはは、驚きすぎでしょ〜」







手に持ってたサラダを入れたザルをシンクに落っことして動揺すると
それを拾いながらも笑ってて。







「いや、や、驚きというか……えっ?!?!」


「まぁ、まだこれからだけどね」






とりあえず料理を完成させよっか、って
また私の手にザルを持たせると、わざと私の指に触れて様子を伺ってくる。







「?!?!?」







そしてそれに分かりやすく反応してしまう私。









「可愛い指してるね」


「ひっ、えっ?!」


「高校の時、図書委員で隣に座って
Aが貸出名簿を書いてる指が可愛いなーっていつも思って見てたんだよね」






ゆ、指?!?!
なんてマニアックな、って思ったけど
褒められ慣れてなくてもう大パニック。

指を絡ませるように優しく触れてくるから
せっかく持たせてくれたザルを、また落っことしそうになる。





た、助け……、








「さ、そろそろ盛り付けしちゃおっか」








天に助けを求めようとしたその瞬間
その指は離されて、何事もなかったかのようにお皿を取り出して
盛りつけを始めていった。









「・・・」








指が脈打ってるほどドキドキしてる状態に
震えながらそのお手伝いをして、その様子を見て笑ってる先輩はほんとに小悪魔だ。

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はちみつみゆ(プロフ) - このみさん» ごめんなさい、裕太を傷付けてしまって…。裕太も幸せになれるようになるべく書いていきますねぇ(;_;) (2021年5月29日 19時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
このみ - 裕太 (2021年5月29日 10時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつみゆ(プロフ) - ちょうすけさん» ですよね、ごめんなさい(;_;)笑 私ですらも内容全く忘れてて読み直しました!笑 あんまり自分の話を読み返すことってないんですけど、すっかり昔のことすぎて( ̄▽ ̄;)あと少しで移行になってしまうのでまたよろしかったら遊びに来てください♪ (2021年5月28日 22時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
ちょうすけ(プロフ) - お話読み返してました(笑) 前の更新からこんなに経ってたとは。。続き楽しみにしてます! (2021年5月27日 22時) (レス) id: daa492e006 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつみゆ(プロフ) - めめめさん» せっかく見つけてくださったのにお返事めちゃくちゃ遅れてしまってごめんなさい!泣 もううさすがにお話忘れちゃいましたよね( ̄▽ ̄;)出来れば完結に向けてまた更新していこうと思ってるのでまた遊びに来て下されば嬉しいです♪ (2021年5月27日 21時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2019年5月7日 18時

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