恋愛注意報 ２

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「なぁ、Aちゃん大丈夫？」


「ん？なにが？」


「こんなスコア悪いの見たことねぇけど…」


「……最低、」







んはは、って終始楽しそうにしてる北山くんに反して
ガター続きでむくれる私。

結局大差をつけられて、北山くんが圧勝だった。







「さーて、何してもらおっかな〜」


「え？」


「俺勝ったんだし、なんかしてもらう」


「なにそれっ、聞いてないよ！」






何かを賭けて勝負してたなんて
これっぽっちも知らなかったんですけど？！






「やっぱチューかな」


「へ？」


「今日の帰り、チューしてもらう」


「はっ？！えっ、ちょっ、

「さーて、次はゲーセンでマリオカートでも対戦すっか」








勝手に決めないでよぉ！って私の声も虚しく
あざっした〜、って店員さんにもう靴を返してる。








「・・・」


「早く、置いてくぞ〜」







もういっそ置いていってくれないか。







.







.








「あっ………、」


「いえーい、俺の勝ち〜っ」





結局マリオカートでも負けて、






「なっ………、」


「俺の勝ち〜♪」






エアーホッケーでも負けて、







「・・・」


「また俺勝っちった」






太鼓のゲームでも負けた。








「なんでそんなに何でも器用にこなすの……？」


「逆になんでそんな不器用なの？」


「・・・」


「んはは、ごめんごめん」








太鼓のバチを持ちながら無言で睨む私に
笑いながら自分のバチと、私のバチも取られて片付けてくれる。






.







「あー、なんな動きすぎてお酒回ってきた」


「負けた言い訳？」


「違うよっ」







そんな事を言いながらもなんだかんだで心配してくれてるのか
隅にあった椅子まで連れてかれて私を座らせると
隣にあった自販機で水を買ってくれた。








「ほい」


「ありがと、お金っ」


「いいよ、こんくらい」







こんくらい、ってボーリングとかも出してくれたのに…。

でもあんまりしつこくお金のことを言うのも
年下の男の子のプライドを傷つけたりするかなぁ…、なんて思ってソワソワしてると
隣に北山くんも腰掛けた。

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