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「しっかし、なんでカフェの研修でこんな山登りみたいなことすんだよ」
「ほんとよねぇ、体力作りらしいけど
そんなに体力必要かなってこの研修来る度に思ってる」
今日の研修は
ホテルの傍にある、景色が綺麗な山登り。
どんな研修だよ、ってきっと誰もが思ってる。
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「はぁーあ、もう疲れた」
「早っ、まだ全然じゃん」
「ババァの体力見くびらないでよ」
「ババァっていうか、Aちゃんの体力の問題だろ」
「(グサっ)」
「体力つけろ体力〜。
多少は頑張ってもらわないと、俺きっと満足できねぇぞ〜」
「そうだね、体力つける〜」
「……いや、意味わかってる?」
「え?」
ゼェハァしながら少し先を歩いてた北山くんを見上げると
ぷっ、て吹き出して笑いだした。
「なに?満足ってどういうこと?」
「ほんっと鈍ちんだよな〜」
「はぁ?!悪口っ、悪口言った!」
「褒めてんだよ、鈍ちんは」
「どこが?!」
あまりにも二人で言い合ってたもんだから
近くを歩いてる他店舗の人達がクスクス笑ってて
それに気付いた私は、もう何も言わず
無言で北山くんに肩パンをくらわせた。
「痛っ、なにすんだよっ」
「もういいからっ、早く行こ」
「はぁ?
Aちゃんが遅ぇからゆっくり行ってんだろうが」
「………それはごめん、」
でもそんなこと言われたって
人には体力の限界というものがあって
これ以上早く進むとか絶対無理。
「ほら、」
「ん?」
山の斜面分高くなってる北山くんは
身長が高くなってて、まるで別人みたい。
「手引っ張ってやるから、もうちょい頑張るぞ」
「えっ、だいじょ──、
断ろうとした言葉途中で
有無を言わさず握られた手。
「………」
これは振りほどくべきことではないのか、
それとも振りほどくべきなのか。
・・・いや、
だって単純にババァを助けるためでしょ?
だったら振りほどくべきではないよね。
「………ありがと。」
「おう。」
体力が限界なせいか
北山くんがすごく頼れる山の男に見えちゃう。
「山男、頼もしいね」
「あぁ?」
「ふふ、ごめんごめん」
この山登り研修が
こんなにも楽しく感じたのなんて、きっと初めてだし
この研修の人達の中でもきっと私だけな気がする。
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はちみつみゆ(プロフ) - かおたまさん» コメントありがとうございます!玉担さんなのですね、どうしよう…裕太をもう振ってしまった…あわわ。でも先輩にも北山くんにもキュンキュンしてもらえて良かったです!なるほど、それぞれの結末ですね〜私もそうしたいのですが、余力があれば書いてみますね! (2021年6月2日 22時) (レス) id: cbb2d30d12 (このIDを非表示/違反報告)
かおたま(プロフ) - 北山くんの主人公ちゃんのために早く大人になりたいってとこにキュンキュンしちゃいますが玉担なもんで裕太も捨てがたいからのでも藤ヶ谷先輩にも甘〜く愛されたいし〜ってなって選べません(笑)それぞれのルートの結末が見たいです! (2021年5月30日 11時) (レス) id: ca2b33aabb (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - あきさん» あきさん!参戦したのですね?!もうコメから興奮が伝わってきて私までギャーってなってます!笑 やられました?北山さんに抱かれました?笑 ほんと色気増してます!留まることのない色気に好きが増して時々怖くなりません?!(爆)移行先でもよろしくお願いします♪ (2019年5月7日 22時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - ちょうすけさん» やっぱり北山くんですよねー!裕太も一応気持ちを伝えたのであとは藤ヶ谷先輩これから頑張ってみます^^*上手く書けるか不安なのですが移行先でもよろしければ遊びに来てくださいね。涙 少しずつ気持ちを変化させながら更新していきたいと思います♪ (2019年5月7日 22時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - そしてこの流れで(笑)やはりみっくんに1票です!笑本当に、年々色気が増していっている気がする(//∇//) (2019年5月7日 0時) (レス) id: 8dc069f5ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2019年2月21日 20時