欲しい愛と、知らない恋 ３

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「うーん、まぁとりあえず寝よっか」


「え？」


「一晩寝たら忘れることもあるよ」


「……うん…？」







・・・いや、あるかな？

ヘラっと笑った玉ちゃんの楽観的な考えに戸惑う。

玉ちゃんなりの優しさなんだろうけど
この苦しさを寝て忘れるなんて
無理だと思うんだけど・・。

しかもこんな状態で思っちゃうのは不謹慎かもしれないけど
さっきひろとの行為が中途半端だったから
物足りないし。









「ねぇ、玉ちゃんって彼女いるの？」


「え？いないよ〜彼女は」








……彼女”は”ってのが気になるとこだけど。








「玉ちゃんが好きになって告白したりする？」


「うーん、好きだったらね。
でも向こうから告白してくることが多いかな？」


「だよね、玉ちゃんモテるだろうし」


「Aは？ミツに告白しないの？」


「えっ？」


「伝えなきゃ伝わらないよ？
特にミツは超がつくほど鈍感だし〜」


「……まぁ、」








でも今告白したって
きっと返事なんて決まってる。

振られるのを分かってて告白してまた傷付くよりも
このまま離れた方がまだダメージが少ないのかもしれない。








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「ダメだよ、告白はできない…」


「なんで？」


「ペットだもん…、
きっと女の子との関係が嫌になったから
私のことペットにしたんだよ？
そのペットに告白なんてされても、めんどくさいだけだと思うし…」






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”新しい愛見つけてみる？”





最初にかわしたその言葉。

結局新しい愛なんて見つからなくて
行き着く所は同じ愛。

好きになってしまって
結局は無償の愛だけじゃなく
相手を求めてしまったのだ。








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「じゃあさ、本気で俺と付き合ってみる？」


「え？」


「俺、ほんとにAが好きなんだけど」








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玉ちゃんは、ずるいと思う。

このボロボロの状態の私に
そんな言葉をくれるのは。

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