欲しい愛と、知らない恋 ２

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「……言ってもい？」


「いや、玉ちゃんが言うって言ったんじゃん」


「まぁ、そうだけど」








いざ言うぞ！と、
お互いなぜかソファの上で向かい合わせになってみると
私があまりにも不安そうな顔をしてたのか
急に言うのを躊躇う始末。

何だかんだで優しい玉ちゃんに
少しだけ自分の顔が緩んだ気がした。









「大丈夫だから、何となく予想はつくし」


「…そう？」


「うん！とことん弱らせて！」








玉ちゃんの言う通り
今日だけとことん打ちのめされて
明日からまた頑張ればいい。

何事もなかったかのように
ひろのペットに戻ればいい。








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「じゃあ言うよ？」


「うん、お願いしますっ」








よし、と正座になって手を強く握りしめた。









「うーんとね…、結論から言うと
多分二人はずっとお互いがお互いを好きだった」


「……うん、」







ほら、やっぱり。
何となく胸の奥の方で考えてた予想がピッタリはまってしまった。








「でも二人が一緒になれなかったのは
色んなすれ違いがあったんだと思う」


「すれ違い？」


「そ。ミツはザ、昭和！って感じだからさ
自分がちゃんと彩月姉ちゃんのことを守れるような立派な男になったら気持ち伝える、って決めてたらしいのよ。
ほら、ミツのが年下だから尚更ね。」







これはミツと飲みに行った時に酔った勢いで教えてくれた〜、って。








「彩月姉ちゃんは姉ちゃんでさ
なかなか素直になれなくて、態度では結構好き好きアピールしてたんだけど
一向に気持ちを伝えてくれないミツに諦めたのか、高校卒業してすぐ地元離れちゃってさ」


「……え？」


「そこで一年もたたないうちに
いきなりの結婚報告。」


「結婚……、」








その話を聞きながらさっきの二人の様子を思い出してしまって
胸がキュッと苦しくなった。



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