はじまる、恋。４

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「どういうこと…？」









私のためにカンナちゃんと付き合ってるって…？



もうすでに、頭がついていかない。









「これ、マスコミにバラシますよって脅したんです」






はい、って見せられたのは
私と藤ヶ谷さんが写ってる写真が何枚も。








「藤ヶ谷さん、阿部さんを守るために簡単に私と付き合ってくれちゃって」








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何言ってるんだろう、目の前のこの子は。


私と藤ヶ谷さんが写し出されてる携帯をギュッと握りしめてカンナちゃんを見つめた。









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「でももう安心してください。
もうやめましたから。
この写真は消すし、藤ヶ谷さんとどうぞお好きにしてください？」


「……は？」


「ま、もう北山さんと付き合ってるから関係ないですか？」








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なぜだか私と北山さんが付き合ってることも知ってて
もう何がなんだか訳がわかんない。









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「藤ヶ谷さん、まだ阿部さんのこと好きだと思うな」









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ニッコリと笑うその顔は
もう、今までみたいな可愛さなんて感じなくてゾクッとした。









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「なんでそんなことしたの…？」


「だぁ〜か〜ら！
阿部さんが嫌いっていうのと
藤ヶ谷さんのこと、私のモノにしたかったからかな〜」









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もはや怒りなんて感情通り越して
声も出ない、何も出来ない、動けない。








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”まだ北山のものにならないでもらってもいい？”


”好きだけど付き合えない”


”俺にずっとド○○キしててよ”








沢山の藤ヶ谷さんの今までの言葉が
全てピッタリと頭の中で繋がった。



あの、悲しそうな表情も。

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