はじまる、恋。４

１４５ 北山side ページ3

「俺のもの……？」



「俺のものになってよ」








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振り返るAの瞳は揺れていて

その揺れは、迷いからなのか戸惑いからなのか。









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「……私、でも…、」



「藤ヶ谷のこと…？」









だいたい分かる。

俺の胸の中に、思いっきり飛び込んでこれない理由。





Aの心の中は、まだ藤ヶ谷でいっぱいなんだろ？









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「藤ヶ谷のこと忘れさせてやるよ。
あいつのこと考える隙もないくらい、俺でいっぱいにしてやるから」



「……すごい自信ですね」



「顔も優しさも勝てねぇけど
自信だけは、藤ヶ谷に負けねぇかんな」



「あ、あと身長も勝てねぇですね」



「うっせーわ」









まだまだこの状況まで持ってきても
俺のことをからかうなんて余裕じゃねぇかよ？






ふふ、って笑ってるAの頬を掴んで
再び唇を重ねた。









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「………ん…、」









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途端に○むその瞳にまた、俺の心が乱されていく。









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「……どうする？」



「どう…したらいいんだろ……」



「迷うなら、俺にしとけ」









俯いて考えるAに
内心すげぇド○○キする。





少し考えて顔を上げて真っ直ぐ俺を見つめてきて
思わずごくりと喉を鳴らした。









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「……本当に、忘れさせてくれますか？」









よし、あと一息。









「うん。ぜってぇ忘れさせる。
俺しか見えなくさせる」









とどめに、体ごとこっちを向かせて
唇にキスを落としてから、耳もとで囁いた。









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「好きだよ、Aのこと。」









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ずっと俺のそばにいてよ。

あいつのことなんて忘れて、ずっと俺のそばに。







付き合えたらもう、こっちのもんにしてみせる。

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