SEVEN WISHES

高嗣 １ ページ4

「いたっ！！！」


「あ、ごめんなさ〜い、おばさん」


「お、おばさんっ？！？！」








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久しぶりの実家帰省中

懐かしい道を歩いていると、曲がり角から走ってきたやんちゃそうな男の子とぶつかる。






.







「おいこら、待て〜っい！！」







うぉりゃぁ！！って、また後ろからやってきたおっきい男がその男の子を捕まえる。









「うーわー！おばさんのせいで捕まっちゃったじゃーん！！」


「え？おばさんって？」









男の子を捕まえたままの、その男の人と目が合う。









「……あ、」

「あーーーっ！！！」









思いっきり指を指されて、大声で叫ばれて
捕まえられてる男の子が、うっせーって耳を抑えてるし。









「Aじゃん！なんしてんの、ここでっ！！」


「いや、こっちのセリフだし
何でそんな全力で小学生と遊んでんの…？」


「近所のガキが遊ぼーってうっせぇから」


「…へぇー」









ぜんっぜん変わってないじゃん、こいつ。







高校時代の元カレの二階堂高嗣。

元カレっていっても、一ヶ月ほど付き合っただけで別れちゃったけど。



高嗣がこんなキャラだから、私と一緒にいるのを周りにからかわれてそれが嫌だったらしく
たいした愛された記憶もないまま自然消滅してた。









.









「めっちゃ久しぶりじゃね？こっち帰って来てんの？」


「うん、お盆だし帰省中なの」


「寄生虫？！」


「きせいちゅうっ！！！」







意味の分からない聞き間違いに
会話の雰囲気で分かるだろうがっ！！て思ったものの
ヘラヘラしてる高嗣に言うのも面倒になってやめた。

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