SEVEN WISHES

宮っち ２ ページ17

「宮っち何してるの？」


「これからちょっと漫画買いに行こうと思っててさ」


「えっ、まだ実家住まいなの？」


「いや、一人暮らししててお盆だし実家に遊びに来てるんだけど、暇だし漫画でも読もっかなって思って」


「ふふ、実家に帰って来てまでもオタ活するんだ？」


「いや〜本当そうだな〜」









はは、って昔と変わらない笑顔を見せられる。









宮っちは顔は割とイケメンだし、王子様系の顔してると思う。

性格は超がつくほど優しいし、女の子に酷いことは絶対言わない。

目もおっきくてクリクリだから、きっと宮っちとの子供は超絶可愛い子が産まれそう。







.









・・あれ？


宮っちって、結婚相手として凄い好条件じゃない・・？








.









「Aちゃん？どしたの？」


「えっ？あ、いや、何でもないっ」









いきなり黙った私に、心配そうに顔を覗きこんできて
重そうだね、ってさっき私が爆買いした洋服達を両手ですっと持ってくれた。









「あ、ごめんね？大丈夫？重くない？」


「余裕、余裕〜♪」









そう言って、腕の筋肉も見せる仕草をするけど
正直そんな筋肉もついてなくて









「ふふ、筋肉どこ〜？」


「あれっ？
おっかしいな〜、どっかに落としてきたかな〜？」






おーい俺の筋肉ー！って叫びながら笑ってる。









.








・・・うん、
こういうちょっとスベリぎみなとこも変わってないな。









「私も久しぶりに漫画見に行こっかな」


「久しぶりって、もうアニメとか漫画見てないの？」


「うん、高校卒業してからは見なくなっちゃったな〜…」









卒業と同時に宮っちとも離ればなれになって
何だか寂しくて、身なりを整えて色んな男の人と付き合うと
なかなか漫画やアニメ好きを理解してくれる人はいなくて
自然とオタ活とは遠ざかってしまっていた。









「じゃあ久しぶりに行っちゃいますかっ？」


「うんっ！随分とブランクあるから教えて下さい先生っ！」


「よーし、任せなさいっ！」







任せろポーズをしてドヤってる宮っちに
大袈裟に頭を下げて、お願いしまーすって笑い合って。









久しぶりだなぁ。

気を遣うこともなくて、心の底から笑えてて癒されるこの感じ。

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