SEVEN WISHES

宮っち １ ページ16

「あんたまた別れたのっ？！」


「うん、別れた」









お盆休みの最中
実家に戻るといつものこの会話。









「いい加減早くいい人見つけて結婚しなさいよ！」


「私だって出来るもんならしたいわよっ！」









いい人がいるなら私だってしたい。


でも私の男運ときたら、そりゃあもう悪くて。






男なんて最初だけ。

最初は優しさ見せて、甘い言葉を囁いて近づいてくるけど
釣った魚には餌はやらないタイプばっかり。




いい加減こっちだって、幸せになりたいよ。









.








.









「あ〜、買った買った♪」




親からの攻撃に耐えきれずに
気分転換に地元で大量にショッピング。


独身のいいところはこれでしょ。

自分だけのお金だもん。









「っあ、すみません」



その時、大量に持っていたその荷物にぶつかってきたその男性。



いえいえ、ってこっちを見たその人と目が合う。








.








・・あれ？
この顔どこかで・・、









.









「っあっ！！宮っち？！？！」


「えっ？！」








突然に名前を呼ばれて動揺しながらも
私の顔をまじまじと見られる。


一気に甦る、学生時代の記憶。









「もしかして…、Aちゃん？！」


「そうっ！Aっ！！」









えぇー？！って驚いて目を見開いてる宮っち。


驚くのも無理はないと思う。







学生時代の私は
メガネに野暮ったい髪型で、化粧なんてしたことなくて
オタクだった私は、容姿なんて気にせずひたすら漫画に没頭してた。









「ずいぶん可愛くなったね？！」


「いやいや…、あの時が酷かっただけだから」








そうかなぁ〜？って笑ってる宮っちは昔と変わってない。






昔からアニメ好きだった宮っちと私は、学生時代は一緒にいることも多くて
だからといって恋愛に発展するとかそういうのは一切なく
ただひたすらにアニメを見たり、グッズを買いにいったりと、オタク仲間だった。

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