好きって言わせる方法

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「八つ当たりって、なんか嫌なことでもあったの？仕事？」


「んー…、内緒」


「えー？八つ当たりしてきたくせに内緒？」




「……藤ヶ谷先輩と、なに話してたの？」


「え？藤ヶ谷先輩と？」







急に藤ヶ谷先輩の名前を出してきて、しかも話していた内容まで気にしてきて








.



……ん？
あれ？








これって俗にいう…







.





「ヤキモチ…？」



「は？ちげーわ」



「だって！不機嫌の理由は藤ヶ谷先輩と話してたからじゃっ？！」



「だから、ちげーって！
ただあまりにも楽しそうに頬を赤らめて話してたからさ」



「別に他愛もない話だけどー？」








ヤキモチかもしれない疑惑に、顔の緩みが抑えきれない私を見て

勘違いすんなばぁーか！って、持ってくれていた私の荷物を押し付けられる









「じゃあ、またな」




そしていつの間にか着いていた家に、またヒラヒラと手を振って帰っていくその背中







.






「みっくーん！！
好きーっ！！！」





「ばっか！声がでけぇ！！」








遠くに見えるみっくんが、しーっ！って人差し指を口に当てて怒ってるのが超絶可愛い









「んふふっ♪」








藤ヶ谷先輩とのことでみっくんがヤキモチを妬くなんて、まぁー有り得なそうなことなんだけど

ほかに見当たる理由も分からないし

とりあえずは１％でもその可能性があるなら
そう思い込んで幸せな気分に浸っていた方が幸せだしずっといい

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